ストレスとパフォーマンスの関係

はじめに

ストレスという言葉にはマイナスなイメージがあります。

「仕事にストレスを感じる」「あの人と一緒にいるとストレスが溜まる」といったように、悪いものとして使われることが多いです。

しかしストレスは使いようによってはパフォーマンスを上げるのに役立ちます。

今回はストレスを上手に用いてパフォーマンスを上げる方法について解説します。

この記事を読めば、ストレスを味方にして利用できるようになり、勉強や仕事、スポーツなどあらゆる場面で最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。

ヤーキーズ・ドットソンの法則

ストレスとパフォーマンスの関係を示す法則にヤーキーズ・ドットソンの法則というものがあります。

心理学者のR.ヤーキーズと.D.ドットソンがネズミを用いた実験で見出した法則です。

実験ではストレスとして電気ショックを用い、パフォーマンスを測る指標として困難度の異なる分別学習を行わせました。

その結果、電気ショックというストレスが一定量あった方がある程度までは効率が上昇し、ストレスが最適水準の一定量を超えると逆に学習効果が低下する傾向があることが分かりました。すなわちストレスとパフォーマンスには逆U字型の関数関係が成立したのです。

これがヤーキーズ・ドットソンの法則です。

画像

あなたも経験的にヤーキーズ・ドットソンの法則は理解しているはずです。

例えば勉強であれば、テストや入学試験というプレッシャーがあることで学習意欲が高まります。しかしあまりにテスト範囲が広かったり難易度が高い場合は、勉強する意欲がそがれてしまいます。

スポーツでも同様です。練習よりも本番の方がパフォーマンスが上がって実力以上の結果を残すことは多々あります。その一方でプレッシャーというストレスに負けて実力の半分も発揮できないこともあります。

教育においてもヤーキーズ・ドットソンの法則は応用できます。親や教師が甘やかし過ぎては勉強もスポーツも向上しにくいですが、厳しすぎてもつぶれてしまいます。

日ごろから適度なストレスを与える

ヤーキーズ・ドットソンの法則を日ごろから意識することで、あらゆる分野でパフォーマンスを上げることができます。

例えば仕事であれば、一定量の仕事を終わらせる目標時間を設定するか、ある時間までに終わらせる仕事量を決まるなどして、適度なストレスを自らに課します。

その結果、パフォーマンスを上げることができるようになります。

ここで問題となってくるのが適度なストレスがどの程度かということです。

残念ながら適度なストレスがどの程度かを明示することはできません。

適度なストレスは、取り組む内容によっても変わりますし、取り組む人によっても異なります。

ある人にとっては2時間を目標にするのが適度なストレスでも、他の人にとっては3時間を目標にするのが適度なストレスだったりします。

適度なストレスがどの程度かは個々で経験的に探っていくしかありません。

そのためには冷静に自分の心理状態とパフォーマンスを評価する習慣を身に付ける必要があります。

ストレスをイベントだと考える

ストレスをストレスだと思うからストレスに感じている人が多いです。

ちょっと何を言っているのか分からないと思うので、もう少し詳しく説明します。

ストレスという言葉にはネガティブなイメージが植え付けられています。日本では昔から言葉には力が宿っているとする言霊思想があります。ストレスに宿る言霊はネガティブなものとなっています。

ストレスと聞いて「素敵な良い言葉だ」と感じる人はまずいません。ストレスと聞けば「嫌なもの」と感じるはずです。この言葉から受ける印象が言霊の力です。

「ストレスがかかっている」と思うと、言霊の力によって嫌な気分になります。

しかしストレスという言葉に別の良い意味を与えたらどうなるでしょうか。

ストレスの捉え方が変わって、ストレスがかかっても良い気分でいられます。

人生をゲームに置き換えると、ストレスはゲームにおけるイベントのようなものです。

もしスーパーマリオをやっていて、まっすぐ平坦なコースで敵がいなかったらどうですか?

何の面白みもないので誰も買いませんよね。

人生も同様です。

ストレスというイベントがあることで面白みが増すのです。

ストレス=イベント

と捉えると、ストレスに対するネガティブな印象が払拭できます。

さいごに

人はストレスがあることで努力し成長するものです。

そう考えるとストレスはあなたをパワーアップさせるためのアイテムと捉えることもできます。

ストレスを味方にできれば、人生がとてもイージーモードになります。

ストレスを楽しいイベントと捉えて、人生というゲームを楽しみましょう!