はじめに
どの分野においても成功する可能性を飛躍的にアップさせる方法にイメージトレーニングがあります。
あなたもイメージトレーニングという言葉は聞いたことがあると思います。しかしイメージトレーニングのやり方を誰かに教わったことはないと思います。
筋力トレーニングにやり方があるように、イメージトレーニングにもやり方があります。
筋力トレーニングを間違った方法でやっても効果が出ないように、イメージトレーニングも間違った方法でやっても効果が出ません。
今回はイメージトレーニングの正しいやり方についてお伝えします。
この記事を読めば、思い通りの人生をイメージし実現できるようになります。
イメージトレーニングが脳に与える影響
脳はとても高性能である反面、現実とイメージを区別することができないという性質があります。
昔のことを思い出す際、その思い出が現実だったのか想像していたことなのか分からなくなるのは、脳が現実とイメージを区別できないためです。
行ったことがあると思っていた場所が、行きたいと思っていただけで実際は行ったことがない場所だったなんてことも、脳が現実とイメージを区別することができない例です。
裁判において、証人が思い込みによって歪められた証言をしてしまうことは頻繁に起こります。これも現実とイメージを区別することができないために起こります。
このように脳は現実とイメージを明確に区別することができません。
脳が現実とイメージを区別できない性質を逆手にとって、イメージによって現実を変える手法がイメージトレーニングです。
脳はイメージをしたことを実際に経験したことだと認識するので、どんな目標であっても正しくイメージトレーニングすれば『実現可能だ!』と思えるようになります。
しっかりと目標をイメージすれば、脳は目標から逆算を開始し、現時点でやるべきことを無意識に選択するようになります。
イメージトレーニングを継続することで、常に現時点でやるべきことを選択し続け、目標に一歩ずつ近づくことができます。
脳がイメージを現実だと思い込むと、体はイメージを現実にしようとします。
スポーツ分野で活用されるイメージトレーニング
イメージトレーニングがいち早く導入されてきたのがスポーツの分野です。
僕は学生時代ずっとサッカーをしていたので、試合前はイメージトレーニングをしていました。
イメージトレーニングをしておくことで、イメージと同じようなシチュエーションに遭遇した際、無意識に体が動いてくれます。
プロスポーツ選手やオリンピックに出場するトップレベルのアスリートは、ほぼ全員がイメージトレーニングを行っています。
イメージトレーニングの力を最初に発見したのはアメリカ人医師エドモンド・ジェイコブソンです。
ジェイコブソンは次のような実験を行いました。
被験者の筋肉に電流を感知できる装置を装着し、運動しているところをイメージしてもらいました。その結果、イメージをした運動をするときに使う筋肉に電流が流れ反応していることが分かりました。
他にも以下のような実験結果が出ています。
- 1995年に行われた実験で、新人警察官の射撃訓練にイメージトレーニングを取り入れることで命中率が32.86ポイントも上がることが分かりました。
- 重量挙げの選手にバーベルを持ち上げていることろをイメージさせると、実際に持ち上げた際に活性化する脳の部位が活性化していることが分かりました。
- 頭の中でのみウエイトトレーニングをした人たちは、実際にウエイトトレーニングをした人たちの約半分筋力上昇が認められました。
イメージトレーニングの有効性を示す実験結果はたくさんあります。
スポーツの分野では、イメージトレーニングは常識となっています。
プロゴルファーのジャック・ニクラウスは次のような言葉を残しています。
私は頭の中でクッキリと鮮明にショットをイメージできるまでは決してショットを打たない。
医療にも活用されるイメージトレーニング
医師は手術をはじめ様々な特殊技術を習得する必要があります。
しかし人の体を用いる技術のため、練習をすることができません。
そこで活用されるのがイメージトレーニングです。
実際に自分が患者さんに対して手術や手技を行うところを、最初から最後まで、細部まで詳細かつ明瞭にイメージします。
その際、起こり得るトラブルもイメージしておくことが重要です。手術はイメージ通りスムーズに進むことの方が少ないです。なぜならば人の体は全く同じであることはありませんし、事前の検査では知り得なかった事実に手術中出くわすことが多々あるからです。
順調な場面しかイメージできていないと、焦ってしまいミスにつながりかねません。
あらゆる可能性を考えてイメージトレーニングしておくことが重要です。
この考えは全てにおいて言えます。
人が挫折してしまう理由のひとつが、出くわすであろう問題や障害をイメージできていないというものがあります。
例えば副業で月収5万円稼ぐのを目標とした際、月収5万円を稼げているところをイメージすると同時に、そのために毎日どれくらいの時間を副業に当てる必要があるか、どれくらいの期間かかりそうか、時間を作れなかった日はどうするか、どんなトラブルが起こるかなどまでイメージしておきます。
問題や障害をあらかじめイメージしていれば、実際に問題や障害が起きたとしても『想定内』と捉えることができ、目標に向かって歩み続けることができます。
問題や障害をイメージしていないと、問題や障害が起こった時点で心が折れてしまいます。
イメージトレーニングのポイント
以上のことを踏まえイメージトレーニングのポイントを説明します。
脳はイメージを映像として描きます。ですからイメージは言葉ではなく映像として頭の中に描いてください。
絵を描くのが得意であれば、イメージを絵にしましょう。絵を描くのが苦手であればイメージに近い写真や動画を繰り返し見るようにしましょう。
目標達成に要する期間、そのために必要な毎日の作業時間、目標などをできる限り数値化し具体的にしましょう。
目標に到達するまでの途中のステップをイメージしましょう。目標までの小目標を5ステップほど作りましょう。
目標が副業で月収5万円であれば、まずは副業で月収5万円稼いでいる自分をイメージします。その様子を絵に描いたり、実際に目標を達成した人の動画や写真を見ることでイメージを明瞭にしていきます。次に期間と作業時間を決めます。『5年後の6月1日までに月5万円。そのために毎日2時間は副業に時間を費やす』といった具合です。いきなり5万円だと現実味がないので5ステップに分け、まずは1年後に月1万円を小目標にしてイメージします。
目標を達成した姿とそこに至るまでの過程を、可能な限り明瞭に繰り返しイメージすることで、脳は達成して当然と思ってくれます。さらに目標達成のために必要な方法を考え選択してくれます。
イメージする際は五感でイメージするとさらに効果的です。目標達成した自分の姿をイメージしながら、どんな気候のなかでどんな肌触りの服を着ていて、どんな匂いを嗅いで、どんな音が聞こえているのかをイメージします。
自分を主人公にしたヒーローものの映画を頭の中で作成していくつもりでイメージを膨らませてください。映画のヒーローは途中様々な困難に遭遇しますが、最後は必ず目標を達成します。
イメージするのは寝る前か寝起きがオススメです。この時間帯が最も潜在意識とつながりやすいからです。
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