いつまでも準備しない

はじめに

成功できない人の共通点は色々ありますが、そのひとつにいつまでも準備中というものがあります。

確かに物事を失敗しないためには準備は大切です。

しかしいくら準備をしても、物事は一歩たりとも前進しません。

前進するためには準備を終えて歩みだす必要があります。

今回は成功するために準備に時間をかけ過ぎてはいけないという話をします。

なぜいつまでも準備中なのか

準備に時間をかける人は基本的に慎重派です。

慎重というのはリスク回避能力においては優れた性格です。

しかし度を越せば臆病となります。

いつまでも準備中の人は、慎重ではなく臆病者と言わざるを得ません。

準備している間は何のリスクもありません。失敗することも、何かを失うこともありません。

しかしひとたび準備を終えて目標に向けて歩き出せば、失敗したり時間や労力、お金などを失う可能性があります。

そのため無意識にいつまでも準備中になってしまうのです。

さっさと開店する

いつまでも準備中の店があったら、その店はどうなるでしょうか。

「あの店はずっと準備中だな~。やる気あるのかな。」とネガティブな噂がたってしまうでしょう。いざ開店しても、繁盛するのは難しいです。

人でも一緒です。

「あの人はずっと準備していて、いっこうにやる気配がないな~。口ばっかりなヤツだな。」

と思われてしまいます。そのような人に信頼が集まることはなく、成功するのは難しくなるでしょう。

必要最低限の準備はもちろん必要です。

しかし過剰な準備はマイナスにしかなりません

70%準備ができたら、さっさと開店するぐらいの感覚がベストです。

70%までの準備にはそれほど労力も時間もかかりませんが、70%を100%にするのは大変な労力と時間が必要となります。

テストをイメージしていただくと分かりやすいと思います。

70点を目指すのであれば、ある程度の時間と労力をかければ可能です。しかし100点を目指そうと思うと、相当な時間と労力が必要になります。

70点を100点に上げる30点分に、0点を70点に上げる70点分の数倍時間と労力がかかります。

しかもいくらやっても絶対100点をとれる確信は得られません。

準備も同様です。いくらやっても「100%準備できた」と思えることはありません。

それよりは、ある程度準備が整ったらサッサと行動を開始し、やりながら形作っていけばいいのです。

いつまでも準備中にせず、サッサと開店してしまうのが成功への近道です。

階段の頂上ではなく目の前の一段を見る

今、あなたの目の前に1000段の階段があるとします。

この階段を頂上まで登ろうと思った際、一歩で頂上に到達しようとするといつまで経っても一歩を踏み出すことができません。いつまでも準備中の人が陥っているのが、このような状態です。

それよりもサッサと一段ずつ階段を上り始めればいいのです。

目標があまりにも高く感じるならば、細かいステップに分けて考えましょう。

1000段まで細かくする必要はありませんが、目標をざっくり7ステップぐらいに分けましょう。さらにファーストステップを、すぐ実行可能なレベルにまでさらに小分けにしましょう。

実行可能な1段目が分かったら、さっさと1段目を上ってしまいましょう。

人には完結したことは記憶から消え、中途半端なことは記憶に残るツァイガルニック効果という心理現象があります。

ツァイガルニック効果によって、一度始めたことを中断すると気になってしまい、続きをしたくなるという現象が起こります。

1段目を上り始めたら2段、3段と次々進みたくなります。

ですからサッサと1段目を上ってしまうのが得策なのです。

さいごに

1段目を上るコツは、1段目をできるだけ低くすることです。

例えば何らかの資格を取るという目標があるのなら、とりあえずパンフレットを取り寄せるとか、インターネットで調べるといった簡単なファーストステップで十分です。

すぐに始められるファーストステップをすぐ踏み出すクセをつければ、次々と新しいことにチャレンジできます。

チャレンジした結果、続かなかったり失敗することもあります。チャレンジ回数が増えれば、その分失敗する数も増えます。しかし失敗しても準備中で何もしないより前進したことになります。失敗は成功への過程だと思いましょう。失敗したということはチャレンジしたということです。そのことに誇りをもって、次々チャレンジしていきましょう。

チャレンジと失敗の数だけあなたは成功に近付きます。