- 膝が痛いからサポーターを購入しようと思っているが、どんな物を買ったりいいか分からない
- ネットで売っているサポーターでも大丈夫なのか心配
- 種類が多すぎてどれを選んだらいいのか分からない
と悩んでいませんか?
実は病名が分かれば選ぶべきサポーターは分かります。
なぜならば病名によってサポートの目的が決まるからです。
僕は整形外科医として20年以上のキャリアがあり、病名に適したサポーターを提示することができます。
サポーターは変形性膝関節症の治療に関する9件のガイドライン中8件で推奨されています。
この記事では、専門医推奨のサポーターを病名ごとに教えます。
この記事を読めば、あなたに適したサポーターを知ることができます。
結論からお伝えすると
- 軽症の変形性膝関節症➡ひざサポーター リフリーラ
- 重症の変形性膝関節症➡アルケア社 ニーケアー・OA1
- オスグッド病➡竹虎 オスグッドバンド
- 側副靭帯損傷➡Shock Doctorサポーター ヒザ用 ウルトラニーサポート
- 前十字靭帯損傷➡日本シグマックス社 エクスエイドニーACL
- 後十字靭帯損傷➡日本シグマックス社 エクスエイドニーPCL
となります。
それぞれについて詳しく解説します。
① 軽症の変形性膝関節症
変形性膝関節症とは、膝の軟骨や半月板、靭帯(じんたい)などがすり減って、痛みや腫れ、膝関節の動かしにくさ、変形などが起こる疾患です。
原因としては、長年体重を支え続けることによる老化現象として起こる場合と、ケガや関節炎などの後遺症で起こる場合があります。
日本国内で自覚症状がある人だけで1000万人、自覚症状がない(レントゲン画像上の変化のみ)人も合わせると3000万人もの人が変形性膝関節症だといわれます。
赤ちゃんや子供も含めた全国民の4人に1人は変形性膝関節症を患っていることになります。
ご高齢者に絞れば2人に1人は変形性膝関節症であると考えられます。
多くの人が膝の痛みによってあまり歩かなくなり、筋力が徐々に低下し、歩行困難となっていきます。
膝の痛みを軽減するには、膝の支えを増やす必要があります。
本来であれば運動によって膝関節を支える太ももの筋肉を強化するのが理想ですが、筋肉がつくには時間がかかります。
そこで筋肉がつくまでの間は、サポーターを用いて膝関節を支えます。
軽度の変形性膝関節症には、
【ひざサポーター リフリーラ】
がおすすめです。
両サイドのバネ製の支えによって、動きを制限することなく膝のぐらつきを抑えます。
② 重症の変形性膝関節症
変形性膝関節症は進行すると、膝を支える靭帯がゆるくなるため、膝がグラグラになってしまいます。
そこでしっかりした支柱の入ったサポーターが適しています。
医療機関でも使用されているアルケアというメーカーの変形性膝関節症用のサポーター
【アルケア社 ニーケアー・OA1】
がおすすめです。
アルミ製の板が側面に入っているため、膝関節のぐらつきを抑制して、関節面にかかる負担を軽減してくれます。
サイズは膝のお皿の中心から10cm上の太ももの太さ(大腿周囲径)を計測して選んでください。
- SS:32~35cm
- S:35~38cm
- M:38~42cm
- L:42~46cm
※2つのサイズにまたがる場合は小さい方を選択してください。
③ オスグッド病
オスグッド病とは、10代前半のスポーツをする子供に多く見られる膝の痛みです。
正式にはOsgood-Schlatter(オスグッド・シュラッター)病といいます。
詳しくはこちら↓
オスグッド病は膝蓋腱を圧迫するサポーター
【竹虎 オスグッドバンド】
で痛みを軽減することができます。
- 膝を曲げた瞬間に膝蓋腱を圧迫する設計になっているので、必要な時にピンポイントで効果を発揮します。
- オリジナルのパッドは、膝蓋腱を的確に圧迫するデザインになっています。
④ 側副靭帯損傷(そくふくじんたいそんしょう)
膝関節の側面を支えているのが側副靭帯(そくふくじんたい)です。
内側と外側にあり、それぞれ内側(ないそく)側副靭帯、外側(がいそく)側副靭帯と呼びます。
側副靭帯は膝を捻ったりした際に、一部が切れたり、完全に切れてしまうことがあります。
また老化現象でだんだんゆるくなります。
側腹靭帯が切れたりゆるくなったりすると、膝がグラグラして不安定になり歩きにくくなります。
さらに軟骨に負担がかかるため、将来的に変形性膝関節症を起こしてしまいます。
側副靭帯には側方に支柱が入ったサポーター
【Shock Doctorサポーター ヒザ用 ウルトラニーサポート】
がおすすめです。
- 強化アルミ製プレートが内外側についていて、側副靭帯の代わりをしてくれます。
- プレートは関節部分につなぎ目があり、スムーズに膝を曲げ伸ばしできます。
- つなぎ目は膝が伸びすぎないようなロック機能があり、さらに衝撃吸収パッドが付いています。
⑤ 前十字靭帯損傷
膝関節の真ん中あたりに十字にクロスする靭帯があります。
十字にクロスしていることから十字靭帯と呼ばれます。
前側の十字靭帯を前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)、後ろ側の十字靭帯を後十字靭帯(こうじゅうじじんたい)といいます。
前十字靭帯は大腿骨(だいたいこつ:太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)を連結しつつ、脛骨が大腿骨より前に飛び出すのを防いだり、捻じれに抵抗する働きがあります。
医療メーカーであるシグマックスが、前十字靭帯損傷用のサポーターを作っています。
【日本シグマックス社 エクスエイドニーACL 】
- 両サイドに横方向への安定性を高めるアルミ製の支えが入っています
- 前面をサポートするストラップなどで脛骨が前に出るのを抑えます
⑥ 後十字靭帯損傷
後十字靭帯は、前十字靭帯とともに大腿骨と脛骨を連結しつつ、脛骨が後ろにずれないようにする働きがあります。
後十字靭帯は前十字靭帯よりも太いため傷つきにくいですが、バイク事故やラグビーなどで脛骨に前方から強い力が加わると傷ついてしまいます。
医療メーカーの日本シグマックスが後十字靭帯損傷用のサポーター
【日本シグマックス社 エクスエイドニーPCL】
を作っています。
膝関節を4点固定することで、脛骨が後ろにずれるのを防ぎます
まとめ
軽症の変形性膝関節症
重症の変形性膝関節症
オスグッド病
側副靭帯損傷
前十字靭帯損傷
後十字靭帯損傷