と悩んでいませんか?
実は膝の痛みが出る場所で、痛みの原因を推測することができます。
医学的データを集積・解析した結果、膝の痛む場所と原因の関係性が明らかになっています。
今回紹介する内容は、僕が20年間整形外科医として診てきた経験と照らし合わせても間違いありません。
この記事では膝の痛む場所と原因の関係を紹介します。
この記事を読めば膝の痛い場所から原因を知ることができます。
結論からお話すると
【膝の前が痛い】:関節の異常、大腿筋腱炎、膝蓋腱炎、膝蓋下脂肪体炎、オスグッド
【膝の裏が痛い】:半月板損傷、腓腹筋腱の炎症
【膝の内側が痛い】:変形性膝関節症、鵞足炎、内側側副靭帯損傷
【膝の外側が痛い】:大腿筋膜張筋・腸脛靭帯の炎症、外側側副靭帯損傷、外側の関節異常
膝の前が痛い

膝蓋骨(膝のお皿)のまわりの痛み
膝蓋骨を押してグリグリ動かすことで痛みが出る場合は、膝蓋骨の周りの関節の袋から痛みが出ている可能性が高いです。
膝を動かすと膝蓋骨にゴリゴリと音がする場合は、膝蓋骨(お皿)と大腿骨(太ももの骨)の間の関節に異常がある可能性が高いです。
膝蓋骨上方の痛み
大腿四頭筋の腱の部分に炎症が起こっている可能性があります。(大腿筋腱炎)
膝蓋骨と膝蓋腱の境目を押さえると痛い
膝を曲げても痛い
膝蓋腱に炎症が起きている膝蓋腱炎が疑われます。
膝を曲げると痛みが消える
膝蓋腱のクッション材の役割を果たしている膝蓋下脂肪体の炎症(膝蓋下脂肪体炎)の可能性があります。
膝蓋腱が脛骨に付く場所を押さえると痛い
オスグッド(Osgood-Schlatter病)や、膝を曲げた状態での負荷のかけ過ぎが原因と考えられます。
膝の裏が痛い
裏の内側が痛い
内側の半月板の後方が損傷している可能性があります。
裏の外側が痛い
腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)の腱になっている部分に負荷がかかっていると思われます。
膝の後ろが痛い原因に関してはこちらに詳しくまとめています。
膝の内側が痛い
大腿骨と脛骨の間を押さえると痛い
変形性膝関節症によって大腿骨と脛骨の間が傷んで出る痛みのことが多いです。
鵞足が痛い
太ももの裏内側の筋肉である縫工筋、薄筋、半腱様筋腱は脛骨の内側に付いています。
この部位は、鵞鳥(ガチョウ)の水かきに似ていることから、鵞足(がそく)と呼びます。
スポーツなどで負担が増えると鵞足に炎症が起き(鵞足炎)、痛みを生じるようになります。
真横が縦長に痛い
膝には大腿骨と脛骨を連結する靭帯が存在します。

膝の靭帯は
- 内側の内側側副靭帯
- 外側の外側側副靭帯
- 真ん中前側の前十字靭帯
- 真ん中後ろ側の後十字靭帯
の4本があります。
内側側副靭帯を損傷すると、膝の内側にある内側側副靭帯に沿って帯状に痛みがあります。
靭帯の部分を押すと痛みがあるので分かりやすいです。
膝の内側に関しては他にも原因が色々あるので、こちらの記事に詳しくまとめました。
膝の外側が痛い

太ももの外側から膝の外側にかけて痛みがある場合は、大腿筋膜張筋に痛みの原因があります。
さらに膝に近い太ももの外側が痛ければ、腸脛靭帯の炎症である可能性があります。
膝の外側が痛ければ外側側副靭帯が傷んでいる可能性があります。
膝の前外側が痛ければ関節周囲に原因があります。
まとめ:膝の痛みを軽減するには
膝が痛くなる原因はさまざまです。
共通して言えるのは、膝に負担がかかり過ぎているという点です。
膝のサポーターを使用することで、膝の痛みを軽減することができます。
ひざへの負担要因に合わせて設計されたひざサポーター
こちらも参考にしてください。
また膝を温めることで血流が良くなり組織の回復が高まり、痛みが軽減することが研究で明らかになっています。
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このようなグッズを使用しても痛みが消えない場合は、整形外科の受診を検討しましょう。
膝が痛い原因を知りたい!