目標達成の極意

まずはあなたの人生における価値観を知る

何か目標ができても、なかなか行動を起こすことができず先送りにしてしまうことがあなたにもあるでしょう。先送りにすると目標に対する思いがだんだん薄れてしまい、目標は儚い夢になってしまいます。

結論から言えば、あなたを行動させるほどの熱量がなかった目標であったということになるので、あなたの人生にとって不要な目標であることがほとんどです。

このように不要な目標を持ってしまう場合は、自分がどのような人生を送りたいかという根本的な価値観が定まっていない可能性があります。自分の人生の価値観が定まっていないと、外部から与えられた情報によって目標を定めてしまいます。

例えばブランド品が欲しいとか、いい車に乗りたいとか、大きな家に住みたいといった目標は、テレビや他人から刷り込まれた価値観である可能性が高いです。僕もかつてはそうでした。これらの目標を達成るすにはお金が必要です。なぜお金が必要な価値観ばかり刷り込まれているのでしょうか。それはメーカー側が自社商品を買わせるために、広告やCM、テレビ番組を通して価値観の刷り込みを行い続けているからです。『理想的な暮らし』はメーカー側に刷り込まれた価値観である可能性が高いです。

あなたにとって本当に理想的な暮らしを考える必要があります。

僕は刷り込まれた価値観を実現するために身を粉にして働き、しまいには末期の悪性腫瘍を患ってしまいました。そのことで人生を見つめ直し、自分の人生の価値観について考え抜きました。その結果、僕の価値観は『自由・リラックス・貢献』であることに気付きました。この価値観が定まってからは、価値観に無関係な目標を持たなくなりました。すると目標への行動が自然に起こるようになり、目標達成率も上がりました

目標達成するうえで最も大事なのは、人生の価値観を定めることです。

人生の価値観を定まるのには時間がかかります。人生観を変えるようなショッキングな出来事がなければ年単位でかかることもあります。それでも考え続けていると徐々に定まってきます。

自分の本心はどんな人生を送りたいと思っているのか、どんな人生は送りたくないと思っているのかと考え書き出していってください。

まずは人生を構成する分野ごとに目標を考えるのもヒントになります。

  1. 心・精神
  2. 健康
  3. 教養・知識
  4. 仕事
  5. プライベート
  6. 経済

それぞれの分野についてどうなりたいか考えてみましょう。

各分野の目標を総合すると、自分がどんな人生を歩みたいのか気付くヒントになります。

目標達成にはベイビーステップ

目標に向かう途中でその目標を不要だと気付いて、別の目標に変わることは多々あります。

かたくなに初めの目標を実現しようとしがみつく必要はありません。

途中で「あれ、なんか違うな」と感じたら方向転換したらいいのです。

コロンブスはインドを目指してアメリカ大陸を発見したのです。

新たな目標に気付くために、最初の目標は存在していたと考えたらいいのです。

このように考えると無駄なことは何一つないと思えます。

目標に向かうために行動しないのが一番の問題です。

目標に向かうことすらしなかったという事実は、あなたの自分自身に対する評価を下げてしまいます。

それが繰り返されると、「どうせ自分は目標を持っても行動できないダメな人間なんだ」と自己肯定感が低くなってしまいます。

そのようなことを避けるためにも、目標に向かって行動できるようになる必要があります。

目標までの道はまっすぐな一本道ではありません。

すごろくゲームのように、進んだり戻ったり寄り道をしたりしながら進んでいきます。

しかしサイコロをふるという行動をとらなければ目標に向かって動き出すことはできません。

あなたはすごろくゲームで、最初のひとふり目を怖がって躊躇することはないでしょう。

それぐらい気軽な気持ちで行動を開始しましょう。

行動するためのコツはベイビーステップです。ベイビーステップとは大きな課題に対する小さな一歩のことです。

僕は『足先を少し濡らす』という表現も好きです。温泉に浸かるときのイメージです。

目標に向かって「さあ、始めるぞ!」と意気込めば意気込むほど、行動しにくくなります。

その理由は次のとおりです。

目標への長い道のりを意識すると圧倒されます。その結果、目標に向かい続ける自信がなくなります。

また目標に向かってひとたび歩き始めたら、多くの時間と労力を投資することになります。もし目標に到達できなければ、その投資が無駄になると考えてしまいます。

まずはこの考えが間違いであることを知ってください。

山に登ったり長い本を読むためのコツは、先を考えず一歩ずつ1ページずつ進むことです。その積み重ねで登頂したり読破したりできるわけです。

目標に圧倒されないようにしましょう。

どんな大事業も小さな一歩から始まり、一歩一歩を積み重ねた結果成されています。

目標達成までの道のりは苦行ではありません。登山でも読書でも行程を1歩ごと1ページごと楽しむことができます。楽しみながら軽やかに進めいいのです

もし目標を達成できなかったとしても、その時間は無駄にはなりません。経験という財産はあなたのなかに残ります。目標に向かったという事実があなたの自信になります。今回の経験が後々活かされることが必ずあります。不思議とそうなっています。

目標が達成されるかどうかは重要ではありません。結果を気にし過ぎないようにしましょう!全ての経験は財産になると思ってください。

目標を諦めた時点では分からないのですが、後々になって「あのとき目標に向かって動き出し、諦めたから今につながっているんだな」と気付きます。失敗も含めてすべては必要な過程なんです。

「私は失敗したことがない。ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ」トーマス・エジソン

あまり意気込まずに、「とりあえずちょっとやってみるか!」ぐらいのノリでやってみるのがいいです。

自転車のこぎ始めと一緒で、最初の一こぎはとても力がいりますが、徐々に加速がついてきて、惰性で走られるようになるものです。

「どんな小さな一歩があるかな?」

と考えるクセをつけましょう。

小さな一歩としては

  • ネットで調べてみる
  • 資料やパンフレットを取り寄せる
  • 人に聞いてみる
  • 問い合わせしてみる

といったものがあります。

これぐらいのことなら苦もなく行動できるはずです。

参考までに僕の実体験をお話させていただきます。

旅行先でふらっと入った陶芸窯の作品に一目ぼれしたときの話です。陶器の横に『弟子募集』のチラシが置いてあったのですが目にとまりました。移動に片道6時間かかる場所なので「弟子入りするのはさすがに無理だよな」と思いましたが、ここでベイビーステップをとることにしました。とりあえずチラシを持ち帰ったのです。チラシを持ち帰ったことがきっかけとなり、弟子入りすることになりました。

このサイトでのブログもベイビーステップを日々利用しています。

毎日1記事アップすることを目標にしていますが、日によっては体調がすぐれなかったり時間がなかったりすることもあります。

そんなときは「とりあえずタイトルだけ書く」と決めています。

これだと抵抗なくできます。

タイトルを書くと不思議なことに「1行書いてみるか」となります。1行書くと「ワンセンテンス書いてみるか」となります。気が付くと加速がついて書き続けています。

人間の心理には、未完のものがあると気になってしまう性質があります。このような心理現象を逆手にとった方法です。

あなたもベイビーステップを意識するようにしてください。

ベイビーステップを習慣にすれば、目標を達成力が劇的にアップします。