気分のボリュームを調節する

はじめに

誰しも気分には波があるものです。

だからといってその日、その時の気分で周囲への対応を変えていては、気分屋だと思われてしまい良好な人間関係を築くことが難しくなります。

あなたの周りにも気分屋の人っていますよね。

多くの人が気分屋の人に振り回されたくないと思うはずです。

気分屋だと人が離れていきますし、困ったときに助けてもらいにくいです。

そのため成功することが難しくなります。一時的に金銭的な成功をおさめることができるかもしれませんが、幸せな人間関係に満たされた本当の成功をおさめることは難しいです。

今回は成功するために必要なスキルのひとつ、気分のボリュームを調節する方法についてお話します。

朝起きたら気分を確認する

気分というものは日によって変化するものです。

朝起きたとき「あ~今日は気分がいいな」とハイテンションで目覚める日もあれば、「起きるのも億劫だな」とローテンションで目覚める日もあります。

ローテンションで目覚めた気分を引きずったまま1日を初めてしまうと、その日1日ローテンションで過ごすことになってしまいます。

それでは人生の貴重な1日を無駄に過ごしてしまいます。

そうならないためには気分を意識的にコントロールすることが必要です。

気分をコントロールするための第一歩は気分を確認することになります。

一番気分が低い状態を0、最も気分が上がっている状態を10として、今日の気分を数値化します。

数値化することで客観的に自分の気分を知ることができます。

その結果をふまえて気分を調整します。

気分は自分で調整する

気分は高ければいいというものでもありません。

気分が高揚していて妙にハイテンションでも鬱陶しがられます。

もちろん低ければ暗い雰囲気になるので近寄りがたくなります。

高すぎても低すぎてもよくありません。

気分は10段階で7ぐらいに調整するよう心がけましょう。

気分が高いのを抑えることは意識するだけで容易にできます。

難しいのは気分を上げることです。

僕は元々朝の気分が低いことが多かったので、気分を上げる方法を色々試しました。その中で効果的だった方法をお伝えします。

気分を上げる方法

まずはイメージを用いた方法です。

気分を上げ下げできる10段階のボリュームのつまみをイメージします。

イメージの中でそのつまみを回して気分を7に調整します。

例えば気分が10段階で2の状態であれば、グー―っとボリュームのつまみを回して7まで上げていくところをイメージします。

イメージの中でつまみを回しながら自分の気分も上げていきます。

寝起きの状態は、最も無意識に影響を与えやすい状態です。

イメージで気分を調整して1日を始めることで、その日一日無意識に気分を上げて過ごせるようになります。

しかしこれだけでは気分が上がらない場合もあります。

その際に役立つ考え方を教えます。

それは「目が覚めて日常生活を始められるだけでハッピーマインド」です。

僕は末期の悪性腫瘍を患った際、約半年間の入院生活を強いられました。寛解したものの1年後に再発したため再度半年間の入院生活を強いられました。

抗ガン剤治療や自家造血幹細胞移植といった体に負担が過度にかかる治療を受けたので、心身に対しる負担は相当なものでした。

毎朝目が覚めると「今日も辛く苦しい何の喜びも楽しみもない1日が始まるんだ。しかも治療がうまくいかなければ全てが無駄になり命を失うんだ。」と感じていました。

気分のボリュームは1の状態です。

しかし気分が低い状態では、家族や医療スタッフの人たちを困らせるばかりか、治療の効果が得られにくいので、ボリュームを上げる必要がありました。

ボリュームを上げるために考えていたのは「生きて目が覚めただけで幸せ」ということです。

寝て目覚めて1日を送れることが当たり前だと思いがちですが、決して当たり前ではありません。

寝たまま目覚めずに息をひきとる人は毎日たくさんいます。

目が覚めて今日1日を始められることに喜びを感じられるようになると、気分を上げるのは容易になります。

人は当たり前に存在するものにはありがたみを感じにくいものです。

失って初めて大切さに気付くものがたくさんあります。

命ほど極端なものでなくても、健康、家族、安全なども失って初めて気付く大切なものです。

「目が覚めて五体満足に動かせて幸せ」「高熱でうなされていなくて幸せ」「家族がいて幸せ」「安全な日本で生活できて幸せ」「雨風をしのげる部屋で目覚めて幸せ」

といった具合に、当たり前に存在する奇跡的な幸運に気付く訓練をしましょう。

幸運に対するセンサーが磨かれると、気分を上げるのが上手になります。

日常生活のなかで幸せに気付いたら「~で幸せ」とつぶやくクセをつけるのがお勧めです。

幸せに対するセンサーが敏感になり、何気ない日常のなかで気分が上がる幸運を見つけやすくなります。

その結果、人生が幸せに満ちたものだと考えられるようになります。

さいごに

生きていれば気分の上がらない日や辛い日もあります。

だからといって外的要因に影響されて気分を下げっぱなしではいけません。

外的要因を変えることはできませんが、内的要因(自分の考えや感情、気分など)は変えることができます。

内的要因を変えるのは、意識と反復で可能となります。

今回紹介した方法を参考に、気分を上げる名人になってください。

気分は周りにも影響します。あなたが気分を安定できるようになると、あなたを取り巻く人や環境も安定していきます。

その結果、幸せな人生を送ることができます。