腰のサポーターどれがいいの?
僕は腰痛の専門科である整形外科医でありながら、30歳のときにギックリ腰になり1週間寝たきりの生活をした経験があります。
腰痛の人にとって必須アイテムのひとつが腰のサポーターです。
しかしいざ購入しようと思うと、あまりにも多くのサポーターがあって、何を選べばいいのか分からなくなると思います。
そこで今回は整形外科医として多くの腰痛患者さんを治療してきた経験と、自分自身の腰痛をケアしてきた経験から、オススメの腰サポーターを5つ厳選してお教えます。
★腰痛がつらい
★腰痛が再発しないか心配
★腰のサポーターどれを選べばいいか分からない
この記事を読めば、専門医オススメの腰のサポーターを知ることができます
腰のサポーター選びのポイント
まずは腰のサポーターを選ぶ際のポイントについて解説します。
ポイントは3つあります。
それは
- 幅
- 固定力
- 目的
です。
それぞれについて説明します。
幅
幅は広くなれば固定性が増し、狭くなれば固定性が減ります。
それならば幅が広いものを選べばいいと思うかもしれませんが、一概にそうとも言えません。
なぜならば幅が広くなるとかさばるため、着用したときの違和感が強くなりますし動きが制限されます。
さらにサポーターを着用しているのがまる分かりになってしまうという欠点もあります。
また皮ふがこすれて傷ついたり、蒸れて汗もができたりしやすくなります。
そのため症状や活動性に応じて、適した幅のものを選ぶ必要があります。
軽い症状で活動を制限されたくなければ10㎝ほどの幅が適しています。
症状が強くしっかり固定して安静を保つのであれば、20㎝ほどの幅が広いタイプを選びましょう。
固定力
腰のサポーターは、基本的に幅が広くなるほど、厚みが増すほど、支柱やベルトが増えるほど固定性が増します。
しかし幅と同様、固定性が増すほどかさばりやすく、動きにくくなります。
痛みの強さに比例して固定力の強いものを選びます。
目的
基本的には腰痛が強ければ幅が広く固定力の強いサポーターを使用すればいいのですが、目的によっては幅を狭くしたり固定力を弱くしたりします。
例えばスポーツや仕事で動きが制限されると支障が出る場合は、幅を狭くしたり固定力を弱めたりします。
3つのポイントを踏まえて、オススメの腰サポーターをお教えします
とにかく腰痛を抑えたい人はこれ 腰痛レベル ★★★★★
幅 ★★★★★
固定力 ★★★★★
目的 安静
特徴
専門医のコメント
色々見た中で固定力がダントツなのがこのサポーターでした。
とにかく幅が広いです。第1腰椎から骨盤までをしっかりサポートしてくれます。
後方の金属支柱も複数本あるので固定性をさらに強化してくれています。
さらにベルトが滑車構造でしっかり締められるので、固定力抜群です。
欠点として、かさばるので着用しているのが辛く感じます。
動きも制限されます。
本当に痛くて仕方がなく、安静を保ちたい人にオススメします。
固定力はそれなりあるがかさばらない 腰痛レベル ★★★★☆
幅 ★★★★☆
固定力 ★★★☆☆
目的 適度な安静
特徴
専門医のコメント
シグマックスは医療機関で使用する腰痛ベルトを扱っているメーカーです。
実績や安全性はNO.1です。
固定性はやや弱いので、強力な固定をお望みの方には物足りないです。
とはいえ腰の負担を減らす効果は期待できます。
スポーツや仕事で動きやすい 腰痛レベル ★★★☆☆
幅 ★★★☆☆
固定力 ★★☆☆☆
目的 スポーツ
特徴
専門医のコメント
スポーツ用品店のサポーターコーナーに行くと、だいたいZAMST製品が置かれています。
スポーツ用のサポーターといえばZAMSTというくらい有名なメーカーです。
スポーツ用に開発されているため、動きやすさを重視しています。
そのため固定性はやや劣ります。
スポーツや仕事で体を動かすのに邪魔にならないものをお求めでしたらオススメです。
通気性を重視 腰痛レベル ★★☆☆☆
幅 ★★★☆☆
固定力 ★★☆☆☆
目的 通気性
特徴
専門医のコメント
腰のサポーターを嫌がる人の意見として多く聞かれるのが、蒸れるから着けたくないというものがあります。
サポーターの目的のひとつが保温なので、蒸れるのは仕方がない部分があります。
そのような方にオススメなのがメッシュ素材のサポーターです。
固定力や保温力は低下しますが、通気性は抜群です。
腰痛は軽いから簡単なサポーターでいい 腰痛レベル ★☆☆☆☆
幅 ★☆☆☆☆
固定力 ★★☆☆☆
目的 安静
特徴
専門医のコメント
「こんな幅が狭いサポーターで効果あるの?」と思われるかもしれませんが、骨盤と下腹部を締めるだけでも腰痛予防効果があります。
僕は腰痛が軽い時は、骨盤を幅5㎝ほどの帯で縛って対応しています。
腰痛が軽い場合はオススメです。
まとめ
腰のサポーターは症状や目的によって選ぶことが大事です。
この記事を参考に選んでいただければと思います。
ただサポーターは実際に使ってみないと、合うかどうかは分かりません。
買い替えが必要になる可能性がありますから、あまり高額ではないものを購入するようにしましょう。
その後腰痛もちになってしまったことで、腰痛にケアに関しては専門家のなかの専門家だと自負しています。