仕事で腰痛になる原因【専門医解説】

労働災害で最も多いのは腰痛です!

労働災害として報告されたもので最も多いのは腰痛で、全体の64%を占めています。

(厚生労働省「平成28年業務上疾病発生状況(業種別・疾病別)」データより )

腰痛のため働けなくなることは、その人個人にとって大きな問題であるのはもちろんのこと、勤務先や社会にとっても損失となります。

仕事での腰痛を防ぐことは、大きな意義があります。

今回は仕事と関連した腰痛について解説します。

こんな方にオススメです!

仕事に関係した腰痛で苦しんでいる

職場の責任者として腰痛予防対策を知りたい

この記事を読めば、仕事に関係した腰痛対策が分かります

仕事で腰痛になる理由

腰痛の発生が多い仕事として

などが挙げられます。

仕事に関係した腰痛を職業性腰痛作業関連性腰痛といいます。

仕事中腰痛になったり腰痛を悪化させる原因としては

  1. 動作要因
  2. 環境要因
  3. 個人的要因
  4. 心理的要因

があります。

それぞれについて詳しく説明します。

動作要因

腰に対して過度に負担が加わる動作を行うことで腰痛になります。

具体的には

  • 重量物を頻繁に取り扱う
  • 腰を深く曲げたり、ひねったりすることが多い
  • 長時間同じ姿勢で仕事をする
  • 安全に作業を行うための『作業標準』や『安全作業マニュアル』がなく不自然な姿勢が連続する

など。

環境要因

職場環境の影響で腰痛になります。

具体的には

  • 身体が寒冷にさらされる
  • 車輌運転などの全身振動に長時間さらされる
  • 職場が乱雑であり、安全な移動が困難である
  • 床・階段での転倒

など。

個人的要因

年齢、性、体格、筋力等の違いによって、同じ動作、同じ環境であっても腰痛になりやすさに違いがあります。

他にも

  • 腰の病気の有無(腰椎椎間板ヘルニア、骨粗しょう症等)
  • 精神的なプレッシャー
  • 専門家に相談できる体制がない
  • 腰が痛いときでも、小休止が取れない
  • 仮眠するベッドがないため、満足な睡眠が取れない
  • 夜間勤務が長い
  • 夜勤回数が多い
  • 職場にある機械・機器や設備がうまく使えない
  • 急いでいるため、一人で作業することが多い

など。

心理的要因

職場の対人ストレスなど心理的要因で腰痛になります。

  • 仕事の満足度が得にくい
  • 働きがいが感じられない
  • 仕事中にイライラすることが多い
  • 人間関係がうまくいかない
  • クレームを受ける

など

腰痛と心理面の関係について詳しくはこちら↓

実際は複数の要因が重なり合って腰痛になっているので、予防のためには多面的に原因を考える必要があります。

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