包茎(ほうけい)の怖いトラブル【医師解説】

あなたは包茎を正しく理解していますか?

男性特有の悩みのひとつに包茎(ほうけい)があります。

包茎とはオチンチンの先っぽが、皮(包皮)で被われて亀頭が露出していない状態のことをいいます。

包皮は、外側の皮膚の部分(外板)と、内側に折り返して亀頭に接している部分(内板)からなります。

生まれたときは、内板と亀頭がくっついているうえに、皮の先っぽ(包皮口)が狭いため、基本的にみんな包茎です。

成長して4~5歳になると亀頭が見えるまでむけるようになってきます。

成長に伴いオチンチンが成人サイズになる頃、亀頭と内板がはがれて常に亀頭が露出するようになります。

しかしなかには亀頭を露出できない人がいます。

亀頭を露出できない状態を包茎といいます。

包茎は単に見た目の問題だけではありません。

放置していると様々なトラブルにつながる危険性があります。

そこで今回は包茎にまつわるトラブルについて解説します。

こんな方にオススメの記事です

包茎だがこのまま放置していいのか知りたい

包茎を治療しないとどんな問題があるのか知りたい

この記事を読めば、包茎を放置することで生じるトラブルについて知ることができます

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あなたの包茎はどっちタイプ?

包茎には真性包茎仮性包茎があります。

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  • 仮性包茎:普通の状態では皮がかぶっているが、皮をむけば亀頭を露出できる状態
  • 真性包茎: 亀頭をまったく露出できない状態

ちなみに海外ではあまり真性、仮性と区別はせず、包茎といえば真性包茎を意味することが多いです。

真性包茎は原因によって先天性後天性に分かれます。

先天性

生まれつき皮がむけにくいため包茎となったもの

後天性

皮のところでバイ菌が増えて包皮炎という感染症を繰り返した結果包茎になってしまったものや、包茎の手術後の傷が硬く縮んでしまって起こるようなもの

日本人のオチンチンを調査した結果では、亀頭がほぼ露出する割合は

  • 6ヶ月未満:5%未満
  • 3~4歳:約半数
  • 11~15歳:7割超

となっています。

逆に真性包茎は約3割もいるということです。

日本人の場合、仮性包茎と真性包茎を合わせた割合は7~8割と言われています。

包茎にまつわる様々なトラブル

包茎は見た目の問題を気にされる方が多いですが、トラブルの原因にもなります。包茎を放置すると様々な害が出てきます。

排尿障害

オシッコをするときに皮が水風船のように膨らみ、オシッコがスムーズに出なくなります。また皮が長いと、オシッコが上下左右に散乱するという問題もあります。

尿路感染

オシッコが出にくいとオシッコが逆流したり残ったりしやすいため、オシッコの通り道(尿路)でバイ菌が繁殖しやすくなります。ひどい場合は腎臓や全身にバイ菌がまわってしまいます。

亀頭包皮炎(きとうほうひえん)

オチンチンの先っぽにバイ菌が繁殖した結果、オチンチンの先端や全体が赤く腫れて痛みが出てきます。抗生剤で治ることが多いですが、ひどい場合は緊急手術が必要になります。

嵌頓包茎(かんとんほうけい)

皮を無理にめくったときに、皮が亀頭にめり込んでしまい血液の巡りを止めてしまう状態です。早期であれば強引に戻せることもありますが、不可能な場合は切開する必要があります。

性交障害

皮がむけるような動きが加わると激痛が生じるため性交できない場合があります。また見た目にコンプレックスを感じ消極的になってしまい、性交に至れない方も多いです。

包茎は病気ではありませんが、見た目の悪さから女性に対して積極的になれなかったり、早漏になるため性行に支障がでたり、女性に性病をうつしてしまったりします。

まとめ:包茎を治したいなら治療を受けましょう

包茎の治療は手術しかありません。

手術の適応については 文化的、歴史的背景が大きく影響するため考慮が必要です。

例えばユダヤ人やイスラム教徒には幼児期に包茎を手術する割礼(かつれい)という習慣があります 。

多くの人がキリスト教を信仰する欧米人の間でも、包茎手術に対する考えは国によって違いがあります。

包茎手術を受けた男性の割合は、イギリスで6%と少ないのに対し、アメリカでは75%と非常に多くなっています。

この差は包茎に対する考え方やイメージの違いによります。

アメリカでは医師たちが「包茎は男らしくないから手術を行うべき」というようなマーケティングを長年にわたって行っていきたため、包茎は手術をするべきだという固定概念ができあがっています。

またほとんどのアジア諸国では20%以下ですが、韓国は80%以上とダントツで高くなっています 。

韓国はアメリカの影響を強く受けていいるうえに美容大国であるため、包茎手術をする人の割合が多いと考えられます。

日本の場合、小児期の包茎手術は医学的なもの(嵌頓包茎や包皮が硬くなり成長してもむけない場合)に限られます。

成人後の包茎手術は、美容目的で受ける人が多いです。

病的なもの以外は健康保険の適応にはならないため、専門の医療機関で自費による治療を受けることになります。

専門外にも関わらず手術を行っているクリニックもあるため、手術実績のある専門医が担当してくれる医療機関を選ぶことが重要です。

無料相談してみるだけでも安心につながるかと思います。