
僕が希望の力を実感した瞬間
その言葉とは、知り合いのアメリカ人医師が私にかけてくれた
大丈夫
というたった一言でした。
自分自身でマインドをプラスにはできていましたが、主治医から発せられた余命1カ月という言葉を払拭することができずにいました。
そんな時、彼がかけてくれた「大丈夫!」という一言によって、霧が晴れるように不安が消えていくのを感じました。
それと同時に体の内側から生命力が湧き出してくるのを感じました。
もしあの一言をかけてもらえず失望したままであったら、おそらく生還することはできなかったと思います。
彼はアメリカ軍の医師としてアフガニスタンでの治療にも従事した一流の外科医です。そんな彼から発せられた言葉だけに重みがあったのかもしれません。
日本には言霊という考えが古くからあります。
言霊
古代、ことばにやどると信じられた霊力。発せられたことばの内容どおりの状態を実現する力があると信じられていた。
精選版日本国語大辞典
言霊の力をアメリカ人である彼から知らされるとは思いませんでした。
希望をもつ
希望をもつことで免疫力が上がり、回復力が増します。
希望をもっていれば逆境を前向きに捉え、そこに人生の意義を見いだし乗り越えることができます。
精神科医ヴィクトール・E・フランクルが第二次世界大戦下アウシュビッツ強制収容所での体験、思索をまとめた『夜と霧』に次のような言葉があります。
勇気と希望の喪失と、肉体の免疫系状態のあいだに、どのような関係がひそんでいるのかを知る者は、希望と勇気を失うことがどれほど致命的かということも熟知している。
アウシュビッツ強制収容所で生還できたのは希望を持ち続けることができた人々だったそうです。
プラシーボ効果
希望による力を示す例としてプラシーボ効果があります。
プラシーボ効果とは、薬物成分を含まないものを投与したにも関わらず、症状の改善を認める現象で、偽薬効果と訳されます。
この際、患者さんは効果があるものを投与されたと信じていることが前提です。
プラシーボ効果は約30%の人に認めます。
プラシーボ効果により食塩水を投与しただけで全身に転移した末期癌が消えたケースもあるほど強力な効果があります。
プラシーボ効果は希望のもつ力によるものだと考えられます。
逆にどんなに効果のある治療を受けても、希望をもっていなければ無効になってしまいます。
「どうせ治るわけない」
と考えていれば、治るものも治りません。
常に希望はあります。
最後までお読みいただきありがとうございました<(_ _)>
僕が余命1ヵ月と宣告されながらも生還できたきっかけとなったのは、ある言葉によって希望を与えられたからでした。