はじめに
繊細で優しい人は、常に周囲の人の機嫌を気にして生活しています。
それはとても素晴らしいことなんですが、周囲を気遣うあまり人の機嫌に振り回されていると、心身に支障をきたしてしまいます。
僕もかつてはそうでした。厳格な親に育てられた影響で、常に人の機嫌を気にするようになってしまっていました。その結果自分を気遣うことをないがしろにしてしまい、心身ともに限界に達っしていても仕事を続けてしまったことで悪性腫瘍の発見が遅れ、余命1カ月と宣告されてしまいました。
この経験を通して、人の機嫌を気にしすぎるのは止めようと決心しました。
とはいえ長年の習慣はすぐには抜けません。
色々試行錯誤を繰り返しました。
今回は試行錯誤の末に辿り着いた考え方についてお伝えします。
この記事は、かつのて僕のように周囲の機嫌をとり過ぎて疲れてしまっているあなたの助けになるはずです。
【結論】人の機嫌は天気と一緒
結論からお話すると、
人の機嫌なんて天気と一緒だ
という考えです。
天気は晴れの日もあれば、雨の日もあります。
晴れていても急に雨が降ることもあります。
また雨が降ったとしてもやがて晴れ間が射したりします。
人の機嫌も一緒です。
ご機嫌の日もあれば不機嫌な日もあります。
急に怒ったかと思えば、しばらくすると笑顔で話しかけてきたりします。
心はコロコロ変わるものです。
天気を変えることができないように、人の機嫌を変えることはできません。
天気にいちいち左右されない
天気に合わせてこちらの気分が浮き沈みするようではいけません。
もちろん外出の予定がある日が雨になれば気分は沈みそうになるかと思います。
しかし雨が降らなければ生物は生きていくことができません。昔から言うように『恵みの雨』だと受け止めましょう。
人の機嫌も一緒です。いつでもご機嫌でいられる人もごく少数いますが、ほとんどの人が機嫌が良かったり悪かったりを繰り返しています。人の脳は機嫌の波を作ることでバランスをとっているのです。
専門的な話をすると、機嫌というのは脳内の神経伝達物質が影響しています。セロトニンやノルアドレナリンという神経伝達物質の量が減ると気分が下がります。うつ病はセロトニンやノルアドレナリンの分泌が減って発症します。
大学時代、精神科の教授が講義で話していた内容が印象的でした。その話とは以下のような内容でした。
精神病と言うのは単に神経伝達物質の分泌がうまくいっていないだけで、精神が病んでいるわけではないのです。胃酸が出過ぎたり胃の粘膜を保護する物質が減ると胃潰瘍になるのと同じで、神経伝達物質が出過ぎたり不足したりして精神病になっているだけなんです。だから胃潰瘍に対して胃酸を抑えたり粘膜を保護する薬を処方するように、神経伝達物質の分泌を抑えたり補ったりする薬を処方するのです。
機嫌が悪い人はセロトニンやアドレナリンの分泌が少ない日なだけです。
機嫌が悪い人がいても「あー今日は神経伝達物質の分泌が少ない雨の日なんだな」と受け止め、それ以上気にしないようにしましょう。
台風はそのうち過ぎ去る
機嫌が悪いのを通り越して怒りをあらわにして怒鳴り散らす人もいます。
このような時は台風が来たと考えましょう。
台風というのは猛威を振るいますが、一過性のものです。
過ぎ去らない台風がないように、怒鳴り続けたり怒り続けたりできる人はいません。
台風を抑えることはできませんし、その必要もありません。ただ過ぎ去るのを待つのみです。
同様に怒りがおさまるのを待てばいいのです。
クレーム対応のプロが言っていましたが、どんなに怒っている人でも話を聞いているうちに怒りはおさまっていくそうです。
ノルアドレナリンが分泌されて怒りが生まれますが、ノルアドレナリンを分泌させ続けることはできません。また正常であればノルアドレナリンを抑えるセロトニンが分泌されます。
怒っている人がいたら「あー、ノルアドレナリン増えちゃってるんだな。まあそのうち減るしセロトニン出てくるからしばらく放っておこう」「台風発生したな。過ぎ去るのを待とう」
といった心もちでいましょう。
間違っても台風をコントロールしようとしてはいけません。巻き込まれてケガをするだけです。
あなたはいつも晴れでいましょう
あなたは機嫌が悪い人や怒る人がいかに周りに迷惑をかけているか知っているはずです。
ですからあなたはいつでもご機嫌でいるようにしましょう。
そのためには自分で自分の機嫌をとることが必要です。
いつも晴れの人の周りには自然と人が集まってきます。
いわゆる人望や徳が高くなります。
人望や徳は成功するために絶対必要なものです。
いつも晴れでいるのは正直大変なことです。だからこそそれができればあなたは素晴らしい存在になれます。
勉強や仕事を頑張るように、自分で自分の機嫌をとることを頑張りましょう!
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