はじめに
僕は何の才能もありませんが、唯一何かをコツコツと継続するのが得意です。
あまりに地味な能力なので、継続できるのが特別なことだとは認識していませんでした。
しかし継続することができずに困っている人が多いことに気付き、継続することもスキルのひとつなんだと気付きました。
僕がコツコツ継続することが得意なのは、生まれつきの才能ではありません。工夫を重ねながら身につけたスキルです。
スキルであれば再現性があり、誰にでも参考になるのではないかと思い、継続するためのポイントを10個厳選しました。
この記事を読めば、継続するスキルを身に付け、様々なジャンルで能力を伸ばしやすくなります。
① 目標や目的を明確にする
継続するためにまず大切になるのが、何のためにそのことを続けるのかという目標を明確にすることです。
目標なく継続することは困難です。
マラソンは42.195㎞先にゴールがあるから走れるのです。
距離やゴールが分からなければ走り続けることはできません。
ダイエットを例にとってみます。
ただ漠然と「ダイエットする」では目標は不明確です。これでは継続が難しいです。
もっと具体的にする必要があります。
具体的にするために、目標を数値化します。
例えば目標を「3カ月で3㎏ダイエットする」とした方が、イメージしやすくなります。
目標を数値化することで得られるもうひとつメリットとして、ゴールまでの経由地を設定できる点があります。
② ゴールまでの経由地を設定する
先ほどのダイエットの例で経由地を設定すると
3カ月で3㎏ダイエットするためには、1カ月で1㎏ダイエットすればいい
となります。
遠いゴールを目指すと、途中でモチベーションが下がってしまって挫折しやすくなります。
まずは小さな目標を達成することを目指しましょう。
小さな目標を積み重ねた結果、気が付いたら大きな目標を達成していたという形が理想的です。
小さな目標は自分の能力や性格を考慮して、達成可能な数値としてください。
まずは小さな成功体験をすることが重要だからです。
『千里の道も一歩から』の言葉が示すように、いきなり千里を歩こうと思うと気持ちが挫けてしまいます。一歩一歩の積み重ねの先に千里があるわけです。
長い本を読むコツは、残りのページを気にせず1ページずつ読み進めることです。
登山のコツは山頂を意識し過ぎず、一歩一歩前進することです。
どれだけ継続が苦手な人でも、本を1ページ読んだり、一歩前進することならできます。
目標、目的を実現可能な程度まで細分化し経由地を設定しましょう。
③ 少しずつ変化する
僕たちの潜在意識は、変化を嫌い維持安定を好む性質があります。この性質は野生で暮らしていたころの名残です。自然界において変化することは命を失うリスクを高めます。そのため潜在意識は変化を嫌い、維持安定をはかろうとします。
潜在意識の維持安定をはかろうとする性質は、新たなことを始めようとすると危険と認識し中断させようとします。
あなたが何か目標や目的ができて行動しようとすると、潜在意識が必死に邪魔します。
潜在意識はあなたの頭に「今日は疲れたからサボってもいいんじゃない」「今日は寒いから休もう」といった悪魔のささやきをして、行動することを妨害します。
潜在意識の妨害を回避する方法があります。
それは
潜在意識が感じられないほどの小さな変化をする
という方法です。
潜在意識は大きな変化には気付いて妨害を行いますが、小さな変化には気付きません。
このような潜在意識の特性を逆手にとって、少しずつ行動を開始します。
食事制限であれば、いきなり食事量を半分に減らすのではなく、ご飯の量を毎日10gずつ減らすといった具合です。
運動であれば、いきなり30分ジョギングするのではなく5分のウォーキングから始めて1週間毎に1分ずつ時間を伸ばしていくといった具合です。
このような方法だと潜在意識の妨害にあいにくいです。
個人差はあるので、それぞれ抵抗を感じないレベルで小さな変化を設定してください。
④ 習慣化する
小さな変化を積み重ねた結果、新たな習慣(ダイエットであれば運動習慣)が日常生活の一部になれば、潜在意識は上書きされて、運動を行っている新たな状態を維持安定しようとします。
こうなればしめたものです。
今までとは逆に、運動をサボることに対して抵抗を感じるようになり、無理しなくても自然と運動を行うようになります。
このように習慣化させてしまえば、継続することは容易になります。
昔からある方法ですが、手書きで目標を書いて目につくところに貼っておくのも効果的です。
目にすることで「やらなきゃ」と思いますし、手書きをして繰り返し見ることで潜在意識レベルに目標が浸透し、無意識で行動するようになります。
⑤ 継続できた結果得られるものに注目する
継続するためのモチベーションを維持するためには、そのことを継続した先にどんなものが得られるかをイメージすることが大切です。
例えば10㎞走ったら100万円もらえるとなれば頑張って走れますが、何もなしに10㎞走れと言われても頑張れません。
身近なことでいえば、入学した後の素晴らしい未来をイメージして受験勉強を頑張ったり、給与やスキルアップなどをイメージして仕事を頑張ったりしているのも、継続した先にどんなものが得られるかをイメージしている例です。
継続した先の明るい未来をイメージしましょう!
⑥ やらないと失う未来をイメージする
人は得られなかった痛みより、失った痛みの方が強く感じます。
その心理的性質を利用した方法が、そのことをやらないことで失う未来をイメージするというものです。
例としては
「受験勉強を頑張らなければ進学できない」、「仕事で成果を上げなければ昇進や昇給できない」
といった具合です。
⑦ 経由地ごとに期限を決める
期限を設けることで、モチベーションは高まります。
明日まで期限の仕事や宿題はやりますが、期限がなければなかなか手を付けません。
期限があることで人は行動します。
期限は短くきった方が良いです。
300ページの本を読むのを例にすると、
- 期限を3カ月と決める
- そのためには1カ月100ページ読む必要がある
- そのためには1週間に25ページ読む必要がある
- 1日3~4ページ読めばいい
という具合です。
300ページ読むとなると大変で読み切れるか不安がありますが、経由地毎の期限を作ることで1日3~4ページという小目標ができあがり、達成できる可能性が上がります。
⑧ デターミネーション
デターミネーションとは英語でdeterminationと表記します。
determination は強意を表すdeと限界を表すterminusが組み合わさって構成されています。
限界まで高められて強い意志ということで、日本語訳として「断固たる決意」 と表現されます。
スポーツ漫画の『スラムダンク』や『はじめの一歩』でもデターミネーションという言葉が出てきました。
どんなことがあっても継続するという断固たる決意をすることで、継続力が生まれます。
ボクシングの元世界チャンピオン辰吉丈一郎氏が1年365日、1日も欠かさずロードワークをこなす理由について聞かれた際に答えていたコメントこそデターミネーションそのものでした。
辰吉丈一郎氏のコメント内容は以下のような内容でした。
休む言い訳はいくらでもできる。「今日は雨が降ったから止めておこう」「今日は体調が悪いから止めておこうと」と言い訳はいくらでもできる。だから何があっても毎日走るって決めている。
さすが世界チャンピオンになる人は違うなあと思いました。
スポーツに限らずすべてのことに言えることです。
⑨ 目標の変更をためらわない
目標に向かっている間に、想定していたように進まないことや、目標が変わることはしばしばあります。
そのような時、目標を変更することに抵抗を感じますが、ためらわず変更しましょう。
何事も予定通りに進むことはありません。
試験勉強や旅行が予定通りいかないのと一緒です。
途中で目標を達成するのが難しいことに気付いた際は、再度目標を作り直しましょう。
⑩ 継続を妨害する要因をピックアップする
想定外の出来事が起こったことで継続が中断されると、気持ちが途切れてしまいがちです。
同じ出来事が起こっても、あらかじめ想定していれば、動揺することなく冷静に受け止め対処できるものです。
例えばダイエットのために毎日30分のウォーキング継続をするのであれば、想定外の出来事として悪天候や体調不良、仕事、急用などが考えられます。
そのような場合は休養日にすると決めておきます。
そうすることで継続が中断されたのではなく、休養したんだと解釈を変わり、翌日からスムーズに再開することができます。
目標に向かう道中で継続を妨害する要素を予めピックアップしておき、その際どのように対応するかを考えておけば、継続できる可能性が高くなります
さいごに
継続は、仕事、勉強、スポーツ、芸術、音楽などあらゆる分野で成長するのに必要なスキルとなります。
ひとつのことで継続力を発揮できれば、他のことにも応用できるようになります。
今回ご紹介した方法を参考に、継続力を磨いてください。
コメントを残す