意志を知れば継続できる

はじめに

あなたは継続することができないのは、自分の意志が弱いからだと思っていませんか。

実は継続できない理由はあなたの意志が弱いせいではありません。

意志の特性を知らないからなのです!

この記事を読めば、意志の特性を理解し、継続する能力をアップさせることができます。

意志とは

意志は目に見えないものです。そのため漠然としていて「意志とはなにか?」と聞かれても明確には即答しにくいものです。

辞書によると意志とは

① 目的のはっきりした考え。あることをしたいという思い。こころざし。

② (━する) 物事を思慮し、選択、判断して実行しようとする積極的な心ぐみ。また、その心ぐみを持つこと。特に、心理学で、知識、感情に対立する精神作用の一つ。

③ 哲学で、多くの動機、目標、手段から一つを選択し、その実現を意欲すること。広義にはある目的を実現しようとする人間または人間集団の、行動を触発する過程または原因をいう場合もある。

精選版 日本国語大辞典

となっています。

簡単に説明すると

目標や目的に向かって進むための思い

といった感じです。

では思いが強ければ目的は達成されるのでしょうか?

そんなことはないのはあなたも経験上分かるはずです。

誰しも目標に向かい始めるときは強い思いをもっています。

問題なのは、初めはあったはずの思いが弱まってしまい、気が付くと目標に向かうことを止めてしまうことです。

ではなぜ思いを継続することができないのでしょうか?

それには意志の特性が関係しています。

意志は筋肉のようなもの

意志は筋肉のようなものです。

どういうことかと言いますと、筋肉のように使い過ぎれば疲労休めば回復しますし、筋肉のように鍛えることができます。

これだけでは意味が分からないと思うので詳しく説明しますね。

意志の疲労と回復

私たちは日常生活の様々な場面で我慢しています。我慢するほどに疲労し意志が弱くなります。

最近の研究で、仕事や人間関係でのストレス、言いたいことを我慢する、やりたいことを我慢するなどに加え、買い物での判断や、人に好印象を与えようとするだけでも意志が疲労して弱くなることが分かっています。

特に仕事や学校から帰宅した際は、最も意志が疲労しています。この時間帯は意志が弱っているので、目標に対して行動するのが難しくなっています。

意志が人並み外れて強いはずのアメリカ合衆国大統領でさえ禁煙に失敗するのも、意志が疲労してしまうことが原因です。

アメリカ合衆国大統領ともなれば意志の疲労は常人の比ではりません。いかに元々持っている意志が強くても、疲労してしまえば意志が弱り禁煙に失敗してしまいます。

では意志が疲労して弱っている時はどうすればいいのでしょうか?

その答えは

意志の疲労を回復させてあげる

ことです。

意志は筋肉と同様休憩すると回復するので、休ませて回復をはかることが必要です。

意志を回復させるには血糖値を上げることが効果的です。勉強や仕事の合間にお菓子を食べたくなるのはこのためです。

しかし砂糖を使った飲食物で血糖値を上げるのは速効性がある反面、持続性がないのが欠点です。持続性を重視するのであれば、タンパク質(肉、魚、大豆製品など)、炭水化物(米、麺類など)が効果的です。

ただしこの方法は頻回に用いると肥満や糖尿病になる可能性があるため注意が必要です。

他の即効性がある方法として

意志の強い人を思い浮かべる

というものがあります。

意志の強い人を思い浮かべると「自分もあの人のように強い意志をもとう」「あの人だったら継続するはずだ」と思えます。

また普段から意志の強い人と付き合うのも有効です。

人間にはミラーニューロンと呼ばれるものがあります。

ミラーニューロンとは、他者がある行為をしているのを見ているだけでも、活性化する脳の神経細胞のことです。見て学ぶことができるのは、ミラーニューロンが鏡のように他者の行為を映すことができるためです。ミラーニューロンはコミュニケーションや情動の伝播・共有にも影響していると考えられています。

一緒に過ごす人のしゃべり方や考え方が似てくるのはミラーニューロンの働きです。

普段から意志の強い人と一緒にいることで、同じように意志が強くなります。

他にも褒美や報酬を用いることでモチベーションを上げ、意志を強化する方法もあります。

例えば運動を続けられたら行きたかった店でディナーを食べるなどです。

またコメディ映画やバラエティー番組をみることでも意志が回復します。

意志を鍛える

意志は筋肉のように訓練することで鍛えることができます。

意志は日常的に行う些細なことで鍛えることができます。

例えば利き手と逆の手で歯磨きや食事、ドアの開閉を行う、言葉遣いに気をつける、姿勢を正しくするなどでも意志が強まります。他にも毎日簡単なエクササイズを行ったり(自宅で一日二回ハンドグリップを握る程度でも十分です)、日々の食事内容や家計簿をつけたりすることでも鍛えることができます。

さいごに

意志が働く範囲には許容量があるため、目標を二つ以上持たないことも重要です。まずは一つに目標を絞りましょう。

あなたが何かひとつのことで意志を強くできれば、連鎖するように他の行動において意志が強くなります。

スポーツに打ち込んで意志が強くなった人が、勉強でも成果を出せるのが意志が連鎖する例です。

注意が必要な点として人は自分の意志が強いと過信する傾向があることです。確かに意志の力は誰にでも備わっています。しかし意志が消耗するものだと知らないために油断すると挫折してしまいます。

意志の特性を理解し、日ごろから意志を鍛え、意志を無駄に消費しないよう生活し、消費した際は回復させ挫折する危険を回避しましょう。

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