【医師解説】包茎の手術法

はじめに

美容目的で治療を受ける男性が近年増えています。

そのなかでも最も多い治療のひとつが包茎に対する手術です。

元々は医学的に問題となる真性包茎や嵌頓(かんとん)包茎が手術の適応でした。

ところが最近は、医学的には問題なくても、見た目を良くする美容目的や、早漏を改善するための性機能改善目的で、包茎手術を受ける男性が増えています。

そのようなニーズに伴い、医学的な目的で行われていた従来の手術法に加え、さまざまな手術法が考え出され行われるようになってきました。

今回は主な包茎手術について解説します。

作図法(旧式)

方法

先っぽでだぶついている皮を、包皮が勃起時にピッタリの長さになるように作図して切除する方法です

メリット

どんなタイプの包茎にも行うことができます。真性包茎や嵌頓包茎であれば健康保険の適応となるため安価で受けることができます。シンプルな方法なので手術時間は30分ほどですみます。

デメリット

傷が目立ちやすいです。傷の上下でツートンカラーになります。作図が適切でないと皮が余ってだぶついたり、皮を切り過ぎて勃起時に皮膚が裂けてしまうことがあります。

作図法(新式)

方法

複合曲線作図法や3次元精密作図法と呼ばれる方法です。皮を切除するラインを一人一人正確にオーダーメイドで作図してから切除します。

メリット

旧式で問題となっていた皮の切除不足や切除のし過ぎが起こりにくくなりました。傷口が目立たない部分で切除し縫合するように改良されました。

デメリット

旧式よりも手間がかかる分、手術時間は約1時間と長くなっています。

環状切開法

方法

皮をむいて亀頭を出した状態にして、皮の折り返しとなっている皮膚の色の変わり目で、余った包皮をドーナツ状に切り取り、切り口を糸で縫います。

メリット

真性包茎・嵌頓包茎であれば健康保険が適用されて費用を抑えることができます。とてもシンプルな方法のため失敗することが少ないです。

デメリット

デメリットとしては、ピンクと茶色のツートンカラーになってしまうという点です。ピンクの部分は数年するとこすれて茶色く変色し、やがて目立たなくなりますが、それまでは手術したことが分かってしまいます。

ツートンカラーにならないよう、亀頭直下で環状切開する方法か、陰茎根部で環状切開する方法があります。これらの方法は難易度が高く美容的要素が強くなるため、自費診療の包茎専門のクリニックで行われることが多いです。

背面切開術

方法

包皮を切り取るのではなくて、裏筋にあたる部分の皮を縦に切り開いて皮の先端が広がりやすくします。その後、皮から亀頭を出した状態で縫合して仕上げます。

メリット

切開や縫合が小さな範囲で済むため手術の時間が短く、傷跡が小さくなるのがメリットです。

デメリット 

切り開いた部分を寄せて縫合するので、亀頭の下の部分にしわが寄りやすく勃起したときに見栄えが悪いです。

亀頭直下埋没法

方法

勃起時のオチンチンの根元から亀頭のカリの下までの長さを図って、その長さに合わせるように余分な包皮を切除します。

従来の包茎手術と亀頭直下埋没法による包茎手術
メリット

縫合が亀頭の直下にくるためツートンカラーにりません。また傷跡が分かりにくいです。

デメリット

皮を切除するラインが複雑になるため医師の技術力の差によって結果が大きく変わってしまいます。経験不足な医師には難しい方法です。

クランプ法

方法

包茎手術専用の器具を使って皮を切除する方法です。

亀頭にコーンをかぶせ包皮を戻したのち、リング状になった鉄製の円盤を包皮の上からはめ込みセットします。円盤の上でダブついた包皮を円盤のふちに沿ってメスやレーザーで切除します。

 

クランプ法
メリット

専用器具を使用するため、あまり高い技術を必要としないので、医師によって結果に差が出ることがありません。

デメリット

皮を切る場所が陰茎の中央になるとツートンカラーになってしまうため見た目はあまり美しくならないことが多いです。

切らない手術

方法

人体に害のない接着剤や糸で皮がむけた状態を維持させ『むけぐせ』をつける方法です。

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メリット

切らないので傷跡が残ったり、ツートンカラーになったりする心配はありません。

デメリット

程度の軽い仮性包茎のみ適応になります。効果は徐々になくなってくる可能性があります。

さまざまな包茎手術があり、それぞれにメリット、デメリットがあることをご理解いただけたかと思います。

ここで解説したのは主な手術法です。

細かく分類するとクリニックごとに、医師ごとに独自の方法があります。

ホームページで分かりやすく説明されていますし、無料相談を行っているクリニックもあるので、気になる方はまずはご相談してみるのがよいでしょう。

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