- 勤務医として激務をこなすことに疲れた
- 大変なわりに収入が多くない
- もっと自由な生活を送ってQOLを充実させたい
と悩んでいませんか?
実は身を粉にして働かずにQOLを充実させつつ、収入を増やす方法があるんです。
それがフリーランス医師という働き方です!
フリーランス医師であれば、自分の働きたい時間に働けるうえに、時間単価が高くなります。
僕自身、かつては大学病院や公立の基幹病院で激務に追われ休みもなく働き、身も心も疲弊しきっていました。
大病をしたことをきっかけにフリーランス医師となったことで、時間に追われず好きなことを中心にした生活を送っています。
今は週2日、10時から17時のゆったり勤務をしていますが、毎日働いていた頃よりも収入がアップしています。
この記事ではフリーランス医師としての働き方を実体験を交えながらお伝えします。
この記事を読めば、どのようにしてフリーランス医師になるのかを具体的に知ることができます。
結論からお話すると、以下の手順をふむことでフリーランス医師になれます。
- 医師専門のバイト紹介サイトに無料登録する
- 定期非常勤をリサーチする
- 職場に退職の意向を伝える
- 必要に応じてスポット勤務を入れる
手順を詳しく説明する前に、フリーランス医師について説明します。
フリーランス医師の2つの働き方
最も有名なフリーランス医師といえば『ブラックジャック』です。
(ブラックジャックは無免許医という設定ですが、名医であることに異論はないでしょう)
最近ではドラマ『ドクターX』で、米倉涼子がフリーランス医師大門未知子を演じています。
どちらも大学病院という大組織に盾突くはぐれ者として描かれています。
しかし実際のフリーランス医師ははぐれ者ではありません。
確かに医療機関に常勤医として勤務するか開業医として働いている医師が大多数のため、フリーランス医師という存在はマイノリティーではあります。
だからといって組織に盾突いて敵対関係にあるわけではありません。
むしろ常勤医や開業医だけでは手が回らない部分をサポートする存在なので、医療機関とは相互扶助の関係にあります。
ちょっと想像してみてください。
あなたが常勤の病院勤務医をしていて、毎週木曜日の外勤日に代診してくれる医師を探しているとします。
そこにフリーランス医師が毎週木曜日働きに来てくれることが決まったら、あなたはどう感じるでしょうか。
当然喜びますよね。
別のケースを想定してみましょう。
学会参加する日に代診を担当してくれる医師が見つからなくて困っているとします。
その状況で代診してくれるフリーランス医師が見つかったらどうでしょうか。
とても助かって感謝しますよね。
フリーランス医師とは、医療機関からとても感謝される存在です。
フリーランス医師の働き方は大きく分けて
- 定期非常勤
- スポット
の2つに分類されます。
定期非常勤とは
「毎週金曜日 日勤病棟管理」
「毎週水曜日午前外来」
「毎月第3土曜日18時から当直」
といった形で、定期的に勤務する働き方です。
医局で割り振られるバイトが定期非常勤です。
メリット
- 常勤で働くよりも楽で時間単価が良いことが多い
- 毎月ある程度決まった収入が安定して入ってくる
- 一定の要件を満たせば、社会保険に加入できる
- 勤務先の被保険者(短時間労働者を除く)総数が常時500人を超える
- 週の所定労働時間が20時間以上である
- 雇用期間が1年以上見込まれる
- 賃金の月額が88,000円以上である
デメリット
- 長期休暇を取りにくいため、やや不自由
- 何らかの理由で辞めたくなった際、代わりが見つかるまで我慢して働く必要がある
スポットとは
「内科外来 8/1 14時~18時」
「ワクチン問診 8/2 9時~17時」
「企業健診 10/3 9時~12時」
といった形で、単発での勤務を請け負うのがスポットです。
メリット
- 単発なので自分の都合がいい時間にだけ働ける
- 自由度が高い
- 健診やワクチン接種、検査前問診など専門科不問の案件がある
- 色々な科や職場を経験できる
デメリット
- マイナーな科での募集は少ない
- 人気の案件はすぐに埋まる
- 地方では案件が少ない
- 毎回違う人たちと働くので、人によってはストレスを感じる
- 毎回違う場所に出勤するので、移動が大変
- 思うように勤務が決まらないことがあるため、収入が不安定になる
以上の特徴をふまえて、フリーランス医師になるおすすめの手順を説明します。
① 医師専門バイト紹介サイトに無料登録する
フリーランス医師として働くのにおすすめなのは、定期非常勤をベースにして、間をスポットで埋める方法です。
「スポットだけで埋める働き方の方が自由度は高くなるのでは?」
と思うでしょうが、時期によっては募集が少なく仕事が減るため収入が不安定になります。
またスポット勤務を探し続けるのは、時間と労力がかかるので結構大変です。
そこでおすすめなのが定期非常勤をベースにする働き方です。
定期非常勤はスポットに比べて時間的拘束は受けますが、毎月安定した収入を得ることができます。
僕の場合は毎週水曜日10時~17時をリハビリテーション病院、毎週金曜日10時~17時を訪問診療クリニックの定期非常勤勤務にしています。
週2日の定期非常勤だけでも、病院で常勤として休みもなく働いていたころより収入は上回っています。
(社会保険に加入できないというデメリットはありますが、マイクロ法人を作ることで解決できます。)
毎週土、日、月、火と4連休になるので、時間は使い放題です。
長い休みが欲しい場合は、有給休暇を取ることも可能です。
(知らない人が多いですが、週1日の定期非常勤でも有給休暇が取れます。
週1日勤務でも、半年で1日、1年半で2日有給休暇が付与されます。
こちらから言わないと教えてくれないので契約時に確認するようにしましょう。)
さらに収入を増やしたいと思えば、他の曜日にスポット勤務を入れます。
他にも働き方のバリエーションは豊富です。
月のうち1週間だけ働いて残りの3週間は休んだり、3カ月間ギュッと働いて3カ月間まるっと休んだりといった働き方もできます。
全国どこでも仕事を探せるので、旅をしながら働くことも可能です。
働き方をイメージするためにも、まずはバイト紹介サイトに登録しリサーチしてみましょう。
僕が実際に利用しているバイト紹介サイトは以下の通りです。
民間医局 |
求人数 15,223件(定期非常勤:7447件 スポット:7776件) |
【スポットでのバイト探しにおすすめ】 ・企業健診や予防接種などのスポットバイトが豊富 ・車通勤可の案件が多い ・個人で保障充実で割安な傷害保険に加入できる >>>民間医局 |
DtoDコンシェルジュ |
求人数 2,260件(定期非常勤:2176件 スポット:84件) |
【担当エージェントのサポートが最も充実】 ・担当のエージェントが親身になって対応。勤務後のアフターフォローや条件交渉もしてくれる。 ・希望の働き方を実現するため、プランを一緒に考えてくれる。 ・毎週〇曜日のような定期非常勤に強い >>>DtoDコンシェルジュ |
医師バイトドットコム |
求人数 16,000件 |
【バイトに特化したサービス】 ・午前診、当直など区切られた時間での勤務を探せる ・内科や健診以外にも外科、整形外科、小児科、産婦人科などの募集もあり ・条件に合う案件のメールが届き、返信するだけで応募完了 >>>医師バイトドットコム |
エムスリーキャリア |
求人数 6,521件 |
【常勤での転職に強い】 ・医療従事者専門ポータルサイト『m3.com』を運営するエムスリー株式会社が親会社(ソニーグループ) ・転職希望医師の登録者数8年連続1位とトップクラス ・常勤には強いがフリーランス医師が活用するスポット案件には弱い。 >>>エムスリーキャリア |
※本記事に掲載されている求人数は2022年10月20日時点の情報です。
③ フリーランス医師の定期非常勤をリサーチ
フリーランス医師になる際、まず今の勤務先を辞めることを考えがちですが、これは間違いです。
まずは今の職場で働きながら条件に合う定期非常勤バイトを探します。
(ただし半年以上働かなくても困らない生活防衛資金があるならば、いきなり辞めるのもありです。生活防衛資金は、1カ月に必要な額が50万円とすると、半年で50万円×6カ月=300万円となります。)
辞めてから次の仕事を見つけようとすると、どうしても焦りが生まれます。
その結果勤務先の選定を誤り、理想通りの働き方ができなくなってしまいます。
リサーチするだけなら何のリスクもありません。
今の職場にバレることはありませんし、費用が発生することもありません。
- 専任のエージェントに相談しながらリサーチしたければDtoDコンシェルジュ
- とりあえずどんな募集案件があるのかだけをリサーチしたければ民間医局
がおすすめです。
勤務医を続けていると他の働き方なんて想像し難いものですが、リサーチするなかで
「へ~、こんな働き方もあるんだ!」
と気付くきっかけになります。
フリーランス医師が定期非常勤をリサーチする際のポイント
リサーチする際のポイントとしては
- 自分の専門スキルを生かす
- 新たに挑戦したい領域で探す
- 勤務時間で選ぶ
- 給与で選ぶ
といったものがあります。
自分の専門スキルを生かす
今まで専門としてきた領域を選ぶことで、あなたが今まで積み重ねてきた経験や知識を生かすことができます。
内視鏡など特殊なスキルに対しては、高額な募集が多いです。
メジャーな科であれば多くの募集が見つかります。
残念ながらマイナーな科は募集が少ないです。
その場合は経験不問の募集を選択肢に入れましょう。
具体的には
- 健康診断
- 人間ドック
- 老健
- 検査前問診
- 自由診療
などが科不問で募集しています。
新たに挑戦したい領域で探す
せっかくの機会なので、興味がある新たな領域に挑戦するのもひとつです。
僕は元々整形外科医でしたが、フリーランス医師になったことをきっかけにリハビリテーション医療、在宅医療に挑戦しています。
勤務時間で選ぶ
働きたい曜日や時間で選ぶのもひとつです。
1日おきに勤務したり、当直だけしたりといった働き方が可能です。
給与で選ぶ
とにかく稼ぎたいと思えば、好条件の案件を選びます。
条件に関しては交渉することも可能です。
自分で交渉するのが苦手なら、エージェントに交渉してもらうこともできます。
③ 現在の勤務先に辞職の希望を伝える
リサーチの結果、今後の方向性を定めることができたら、現在の職場に退職の希望を伝えます。
職務規定により退職希望を伝える時期が決まっているので、事前に確認しておきましょう。
医局派遣で勤務している場合は、直属の上司や医局長、教授に意向を伝える必要があります。
中途半端な時期に退職するよりも、人事異動のタイミングで退職する方が医局には迷惑がかかりにくいです。
人事が決まる前に意向を伝えるようにしましょう。
希望を伝えてもすぐに許可されないことが多いです。
何度も話し合いを行う可能性が高いので、遅くとも人事異動の半年前には希望を伝えるようにしましょう。
④ スポットで間を埋める
無事に退職し定期非常勤での勤務に慣れてきたら、次にスポット勤務を入れていきます。
スポットの募集は、時期と場所によって募集にばらつきはありますが常時あります。
その時々の状況で勤務日数をコントロールします。
収入を増やしたければ、定期非常勤以外の日をスポット勤務で埋めます。
旅行などの予定がある週は、スポットを入れないようにします。
まとめ
常勤で働いている時は、仕事がない日が休みになります。
フリーランス医師の場合は、先に休みや余暇の予定を立ててから、空いた時間に仕事を入れます。
自分の時間を中心にして働けるようになるので、自分の人生と取り戻すことができます。
今すぐフリーランス医師になる予定がなくても、医師専門のバイト紹介サイトにどんな募集があるのかを見ると今後のヒントになります。
登録は無料ですし、しつこい営業がくるわけでもないので、まずは気軽に登録してみましょう!