新型コロナウイルス最新情報【医師解説】

新たに拡大しているオミクロン変異株BA.4とBA.5

新型コロナウイルスは変異を続けいます。現在感染が拡大しているのはオミクロン株ですが、オミクロン株がさらに変異し亜種が生まれております。

オミクロン株(BA1.1.529)はBA.1とBA.2という二つの株に分かれ、アメリカではBA.2の亜種であるBA.2.12.1が感染拡大しています。

さらに2022年5月に入ってから南アフリカで、BA.4とBA.5という新たな亜種が急速に拡大していると報告されています。

すでにBA.4とBA.5はイギリスでも感染拡大が始まっており、今後世界中に拡大する可能性が高いと思われます。

日本でも2022年4月22日に南アフリカから成田空港に到着した男性がBA.4に感染していることが確認されたことに次いで、4月29日スペインとザンビアから成田空港に到着した男性がBA.5に感染していることが家訓んされました。

今までの傾向から予測すると、5月下旬から6月にかけて日本国内で感染拡大する可能性が高いです。

ワクチンを3回打ったから安心と思ったら大間違いです。

ワクチンは新型コロナウイルスが変異する前の武漢型に対して作られたものです。そのためオミクロン株に対しては効果が期待できません。

Scienceという一流の科学雑誌にに投稿された論文『New version of omicron are masuters of immune evasion』によると、BA.4、BA.5に対しては現行のワクチンでは効果が期待できないことが科学的に示されています。

ワクチンに関して2022年5月19日にCDC(アメリカ疾病予防管理センター)が興味深い発表をしました。

ファイザー社のワクチンを2回接種した18歳以上の成人のワクチンによる効果を検証したところ、オミクロン株に対しては有効性が直後で40%程度しかないばかりか、7カ月を超えるとむしろマイナスになっていると報告されました。

つまりワクチンを打った方がオミクロンにかかりやすくなっているということです。

ファイザー社のワクチンは免疫力を抑制してしまうことが分かっています。

そのため、かえって感染しやすくなってしまうわけです。

ワクチン接種後に帯状疱疹や結核を発症する人が増えているのも、ワクチンによる免疫抑制が原因だと考えられます。

ワクチン接種による免疫抑制のおかげで、新型コロナウイルス感染による重症化の原因であるサイトカインストームが抑えられている側面もあります。しかし重症化予防はワクチンの目的から外れています。ワクチンンの目的は感染予防です。現段階ではワクチンによる予防効果はないと言わざるを得ません。

アメリカの子供は8割がすでに感染済み

アメリカで18歳以下の子供8万6千人のオミクロン株抗体を調べたところ、17歳以下で70%以上がすでに抗体を持っていることが分かりました。抗体はワクチンによるものではなく、感染によるものであることを確認しています。つまりオミクロン株にすでに感染した子供が70%以上いるということです。

5~11歳に限ってみると80%近くが抗体を持っていました。

いっぽうで50~64歳では約50%、65歳以上では33%と感染率がまだ低い状態です。

とはいえオミクロン株が無症状のまま感染がかなり拡大しているのは確かです。

このまま感染が拡大していけば、集団免疫が達成される可能性が高いです。

集団免疫とは人口の一定割合以上の人が免疫を持つと、感染患者が出ても、他の人に感染しにくくなることで、感染症が流行しなくなる状態のことです。

さいごに

アメリカに転勤している友人から送られてきた動画で、ほとんどの人がマスクを着けずに過ごしていました。多くの人がマスクを着用しないことで集団免疫がさらに加速していると思われます。

日本もそろそろ感染予防のフェーズから、集団免疫を目指すフェーズに切り替え、各方面で方針転換をして欲しいものです。

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