超意外!目的と絆が健康の鍵になる

あなたは目的をもって生きていますか?

米ニューヨーク州マウントサイナイ病院と付属医科大学の研究で、

人生に目的意識を感じている人ほど健康長寿であるとすることが分かりました。

目的意識が高い人は心臓病になる危険性とさまざまな原因で死亡する危険性がそれぞれ17%低下していました。

健康のために食事や運動を気遣うのと同様人生の目的や生きがいを持つことも重要です。

ストレス解消には人助け

道を聞かれたので教えてあげたり、写真を撮ってあげたりした時のことを思い出してみてください。

きっと気分が良かったはずです。

人助けすることでストレスが減ることが研究で明らかになっています。

これは人間には人助けをしたという欲求が備わっていることを証明した素晴らしい研究だと思います。

カリフォルニア大学とエール大学の研究者が、日常のストレスと援助行為の関係を調査した結果、

援助行為の数が普段よりも少なくなると、ストレスやネガティブな感情が高まり、よく援助した場合はストレスがやわらいでいました。

強いストレスを受けた日でも、援助行為をしているとストレスの影響を受けず、ネガティブな感情になることが少なかったそうです。

人助けの程度は関係なく、「何か手伝うことはない?」と聞く程度でも効果があるとのことです。

積極的に人助けしましょう!

繋がりが健康には必要

人類は類人猿のころから群れを形成して生活してきました。

私たちの遺伝子は群れの中で安心感を感じて生きるようにプログラミングされています。

テクノロジーの進化によって、部屋にいながら仕事ができ、買い物に行かなくても欲しいものが手に入り、一人で楽しむ娯楽が増え、人はひとりでも生きられると感じるかもしれません。

しかし人は社会との繋がりが必要な生き物です。

社会との繋がりが健康にも影響することを調査した結果が発表されました。

米ノースカロライナ大学の研究で「社会的なつながり」「体の健康」の関連が明確になりました。

若いころから「社会との強い結びつき」を維持することは、病気のリスクを低下させ、人生のあらゆる段階における健康状態に影響することがわかりました。

個人の人生における各段階で「社会的なつながり」は腹部肥満、炎症反応、高血圧などの予防と関連がありました。

炎症反応は高血圧、肥満などは、心臓病、脳卒中、癌などに繋がります。

煩わしくても、社会と関わりを持ち孤独を感じずに生きることが健康で幸せな人生を送るうえで必要です。

健康のためには生きがいを追求すべき

幸せには様々な形があり、人によって千差万別だと思います。幸せには大きく分けて

・生きがい追求

・快楽追求

のふたつあると言われています。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)とノースカロライナ大学の共同研究で生きがい追求、快楽追求どちらの幸せを感じているかによって活性化される遺伝子群に明確な違いがあることが発見されました。

結果は

快楽追求をすると、ストレスに関連する「CTRA遺伝子群」の発現が増えることが確認されました。

一時的な快楽を求める幸せよりも、生きがいを感じることで幸せを得ることでCTRA遺伝子群の発現を抑制し、健康を維持することに繋がります。

配偶者以外の家族との親しい関係が寿命に影響するという研究結果が出ました。

家族仲が寿命を左右する

カナダ・トロント大学公衆衛生学部の研究結果で、

配偶者以外の家族と極めて親密であった高齢者は5年以内の死亡リスクが約6%であったのに対し、家族と親密でない高齢者は約14%であることが分かりました。

その死亡リスクは倍以上となっており、特に家族と親密でない人では心筋梗塞脳卒中になるリスクが上昇していました。

体を気遣ってくれたり、健康相談に乗ってくれる家族がいるだけでも、寿命に大きな差がでるということだと思います。

ときに口うるさいと思うこともあるでしょうが家族からのアドバイスを有難く思い、耳を傾けるようにしましょう。

幸福を感じると健康寿命が延びる

心が健康的で、幸福を感じると健康寿命が長くなることが、チャップマン大学の研究で明らかになりました。

研究は、約1万人の50歳以上の成人の身体的活動レベルが心の健康状態や幸福感と関連があるかを11年間に渡り調査しました。

その結果、

スタート時点で心の健康状態が良好で、幸福感を感じている人は、年齢を重ねても身体的に活動的であり続け、健康寿命が長くなっていました。

活動的でいる期間が長いほど、 心疾患などのリスクが低くなり、認知能力が向上し、健康寿命とともに寿命も長くなります。

寿命と健康寿命を延ばすためには心を健康に保ち、幸福感を感じるよう没頭できる趣味や楽しみを持つことが大切です。

働くことが健康につながる

年を取っても働き続けることに、健康効果はあることが、科学的にも証明されています。

やりがいのある職(主に単純労働よりは頭を使う仕事)を見つけた人の間では特にその傾向が顕著です。

「働くことの恩恵とは何かと言えば、特に重要なのは脳の活性化や社会的ネットワークの活性化かも知れない」と、ハーバード大学医学大学院のニコール・マエスタス准教授(医療政策)は言っています。

シニア世代の健康と労働の関係について調べている研究者たちによると、

職に就いていれば毎日やるべき仕事や目的、つまり朝、きちんと起きる理由ができることが重要とのことです。

朝起きてやることがなければ、生活にハリが生まれません。

また働いている人は、健康維持のために投資しようという意欲も強くなります。

また仕事がもたらす「参加」と「人とのつながり」は、シニア世代の健康維持に寄与します。

教育市場改革研究センターのガブリエル・ヘレルサフルグレン研究主任によると、仕事を辞めてから2〜3年経つとマイナスの影響が出てくるとのことです。

50歳を超えた人々を小学校に派遣する活動を行う非営利組織によると、活動に携わるボランティアを対象にした複数の調査によれば、学校への往復が健康維持に役立っていることや、子どもたちとの交流によって認知力もアップしていることが明らかになっています。

「ボランティアも賃金労働も、身体的・精神的健康を改善する」とコロンビア大学公衆衛生大学院の学部長を務めるリンダ・フリードは語っています。

「人間には目的が必要だし、朝にきちんと起きる理由が必要だ」とのことです。