エイズの原因HIV感染の検査
まずは結論
エイズの原因となるのはHIVというウイルスです。
HIVに感染したかを調べるには、大きく分けて以下の二種類があります。
- 血液や唾液中にHIVに対する抗体が含まれるかどうかを調べる検査
- 血液中にHIVの抗原が含まれるかどうかを調べる検査
抗体とは、ウイルスや細菌などを攻撃するために免疫細胞が作り出すタンパク質のことです。
抗原とは、免疫細胞が攻撃を開始する引き金になる物質のことです。
HIVに感染していることが早期に分かり治療を開始すれば、治療効果が高くなります。
また他の人を感染させてしまうことを防ぐことにもつながります。
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スクリーニング検査と診断検査
HIVの検査では、まずスクリーニング検査を行います。
スクリーニング検査とは、無症状の人たちに検査を行い、目的とする病気にかかっている可能性がないかを調べるものです。
現在は第4世代と呼ばれるスクリーニング検査が行われています。
第4世代スクリーニング検査では
- HIVに対する抗体
- HIV抗原(p24抗原)
両方を調べます。
以前のスクリーニング検査は、抗体検査のみ行われていました。
しかし抗体検査では、十分な量の抗体が体内でつくられない数週間は陰性になってしまうという問題がありました。
そこで抗原検査を組み合わせることで、スクリーニング検査の精度を上げました。
p24抗原検査は、感染から2週間後には陽性になります。
抗体検査と抗原検査を組み合わせることで、検査をすり抜けてしまう感染者の数が減りました。
第4世代スクリーニング検査では、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)という方法を用いてHIV抗体を検出し、ウェスタンブロット法などのより正確な別の検査を用いて陽性であることを確認します。この方法は従来のスクリーニング検査よりも簡便で、速やかに結果が出ます。
診断のための検査
スクリーニング検査の結果が陽性で感染が疑われたら、次に診断のための検査が行われます。
診断検査にはHIVの遺伝子であるRNAを調べる検査(HIV RNA検査)が行われます。
HIV RNA検査では、RNAのコピーを人工的に大量に作り出す手法(核酸増幅法)がよく用いられます。核酸増幅法を用いれば、血液中に含まれる極微量のHIV RNAでも検出できます。
診断検査が陽性であれば、HIV感染したことが確定します。
HIV陰性で低リスクの人は、リスク状態が変化しない限り、再度のスクリーニング検査は行いません。
HIV陰性でもリスクが高い人(性的に活動的な人、複数のセックスパートナーがいる人、安全な性行為を心がけていない人など)は、6~12カ月毎に繰り返し検査を受けることが勧められます。
治療計画のための検査
HIV感染が確定したら、治療方針を立てるための検査を行います。
治療方針を立てるための検査とは
- HIV-1とHIV-2を区別するための検査
- 血液中のHIV RNAの量(ウイルス量)を検出するための検査
です。
HIVは、HIV-1とHIV-2の2種類が存在します。
HIV-2はほとんど症状が現れないため、HIV陽性であっても心配ありません。
HIV-1であれば、治療の早期開始を検討する必要があります。
またウイルス量は、治療の開始時期などを決定するのに参考になるので計測します。
診断後の定期的な検査
HIV感染症と診断された場合は、定期的に以下の項目を測定します。
- CD4陽性細胞数
- ウイルス量
CD4陽性細胞とは免疫に関係する細胞です。
CD4陽性細胞数が少ない場合は、感染症やガンなどの合併症にかかりやすくなります。
ウイルス量は、これからの数年間でCD4陽性細胞数がどれくらい低下するかを予測するのに役立ちます。
これら2つの測定値を参考に
- 薬をいつ開始するか
- どれくらい治療効果が得られそうか
- 感染症を予防する薬を開始するか
といったことを検討します。
治療がうまくいけば、ウイルス量は数週間で劇的に下がり、CD4陽性細胞数は正常値まで回復します。この状態を維持できれば、健康で長生きすることが可能です。
まとめ:保健所や自宅で検査は受けられます
保健所などでは無料の検査を行っています。
こちらのサイトで地域を指定して検索できます。
有料にはなりますが、自宅で自分で行って郵送するだけできる第4世代スクリーニング検査もあります。