あなたは脳力というものは生まれつき決まっていると思っていませんか?
または脳力をアップさせるには、脳トレのような頭を使ったトレーニングをするのが効果的だと思っていませんか?
残念ながらその考え間違っています。
脳力は何歳になってもアップさせることができますし、脳トレよりもずっと簡単な方法で脳力をアップさせることができます。
今回は最新の脳神経科学的な視点から、誰でも簡単にできる脳力アップ法についてお伝えします。
この記事を読めば、あなたは成功に必要な脳力を手に入れることができます。
結論からお話すると、脳力をアップさせるには運動が有効だということが脳神経科学的に証明されました。
科学的に証明された脳力アップ法
60歳の人たちを集めて行われた興味深い実験があります。
集まられた人たちはA、B二つのグループに分けられました。
両グループともに実験開始前に脳のMRI検査を受け、脳の活動性や連携を確認しました。
- Aグループ:週に数回ウォーキングを1年間続ける
- Bグループ:週に数回心拍数が増えない程度の軽い運動を行う
という指示を与え、1年後に再度脳のMRI検査を行い、活動性や連携を確認しました。
その結果、Aグループの人たちは脳の活動性が改善し、連携が強化していることが分かりました。
連携は前頭葉と側頭葉で特に強化されていました。この領域は加齢によって最も連携が弱くなる部分です。つまり脳が若返ったわけです。
また能力テストを実験前後に行った結果、Aグループでは実行制御と呼ばれる認知機能が向上していることも分かりました。
実行制御とは、自発的に行動したり、計画を立てたり、注意力を制御する能力のことです。
実行制御能力が高ければ、成功するために必要な計画を立て、最優先課題に注意を向け自発的に行動することができるようになります。
週に数回ウォーキングするだけで成功脳を作れます
脳を変化させるには
あなたは脳力は生まれつき決まっていると思ってませんか?
そんなことはありません。脳は非常に変化しやすく、あなたの行動や習慣によって日々バージョンアップされていきます。
脳は体を動かすことで変化しやすくなることが分かっています。
なぜならば体を動かす際、脳は繊細で複雑な多くの指令を出し活発に働くからです。
運動をすることでGABA(ガンマアミノ酪酸)と呼ばれる物質の働きが弱まることも影響しています。
GABAには脳を安定させる働きがあります。
運動によってGABAの働きが弱まることで、脳が変化しやすくなります。
運動と学習を併用することで学習効率がアップするのはこのためです。
脳内最強物質BDNF
脳内物質にはドーパミンやノルアドレナリンなど様々なものがありますが、最近専門家の間で注目されているのがBDNF(脳由来神経栄養因子)です。
BDNFは脳の大脳皮質や海馬と呼ばれる部位で合成されます。
BDNFは脳細胞が傷つかないよう保護する働きがあります。脳細胞のボディーガードのような存在です。
脳細胞はとても傷つきやすく、酸素や栄養(ブドウ糖)が不足したり脳細胞にとって有害な物質が存在すると、すぐに死んでしまいます。
BDNFがたくさん存在していれば、脳細胞が死ににくくなります。
さらにBDNFには脳細胞の成長を促したり、脳細胞同士のつながりを強化したりする作用もあります。
BDNFは性格にも影響するようで、うつ病の人や神経症の人では分泌が低下しています。
現在のところBDNFを補う薬剤は存在していません。
唯一BDNFを増やす方法は運動です。
心拍数が増えることでBDNFは分泌され、2週間ほど分泌され続けることが分かっています。
なかでも有酸素運動(ウォーキングや軽めのジョギング、サイクリングなど)が有効です。
まとめ
脳科学的に色々な角度から脳力をアップさせる方法について解説しました。
結論としては
運動することで脳力はアップする
ということになります。
激しい運動をする必要はありません。
週に数回、20~30分程度のウォーキングで十分です。
脳力だけでなく心肺能力や免疫力もアップします。
成功するためには脳力も健康も必要不可欠です。
運動習慣を取り入れ成功へ向かいましょう!
脳力を決定するのは、脳の重さや脳細胞の数ではなく、連携だということが分かっています。